『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

学び続ける『学び合い』

多様性と主体性

子供たちは多様である。 これに異を唱える人は少ないだろう。子供たちは各々が多様に感じ取るし、多様に考えるし、多様に行動する。皆が同じだったら、気持ち悪い。 主体的な学びが大切だ。 という意見も多く聞く。多様性が大切だと言う人と、主体性を大切に…

『学び合い』を続けるために

『学び合い』は始めるのは簡単だ。でも、続けるのは難しい。『学び合い』をとりあえず始めるだけなら、とりあえず、この本を読んでおけばいい。 クラスがうまくいく! 『学び合い』ステップアップ 作者:西川 純 出版社/メーカー: 学陽書房 発売日: 2012/07/19…

馬鹿な私には分からない

私がずっと悩んでいることがある。それは、「学びの個別化という言葉の意味が分からない」のだ。 学びって、もともと個別のものでしょう?『学び合い』だとか、協同学習だとか、一斉指導だとか、問題解決型学習だとか、TOSSだとか、理論や方法論に違いはあっ…

仰るとおりですが。

一人で学びたい子にとって、『学び合い』は迷惑だ。 という類の批判を何度も目にする。ある意味で、仰るとおりだと思う。だから、私は「教えて」と言われても「教えるよ」と言われても断る自由を大切にしている。 現に私の授業では、一人で学ぶ子が何人かい…

みんなが「できる」から「伸びる」へ

今、依頼をいただき「『学び合い』の1年間」について原稿を書いている。非常に難しい。というのも、私の授業では、授業の主体を可能な限り「子供たち」に移したいと思っている。当たり前だが、子供たちは毎年異なる。だから、どんな授業になっていくかは子…

手の内を隠したがる

授業をしていると、私は時々、手の内を隠したくなる。特に顕著なのが国語科。物語文の読み取りの授業だ。私は、子供たちが思いつかないであろう「とっておき」の解釈を持っている。何度も授業をしているし、先行研究や先行実践も学んでいる。だから、子供た…

子供に「見透かされる」

隠していたわけではありませんが、今年は授業で「レポート」を書いていません。とは言っても、「学びのカリキュラム・マネジメント」を行っていないわけではありません。「書くこと」を核にしているのも変わりません。今年の私は理科専科。今までは「国語を…

学びのつながり

今日の午前中はたっぷりと教材解釈。研究と言うほどでもないので、私は教材「解釈」と言っています。 まずは、5年生の理科の準備。2学期の最初に学習するのは「花から実へ」という単元です。2学期は単元『学び合い』を本格化させたいので、その準備の意味…

それでも、何とかしよう

私の考える『学び合い』とは、どんなものなのだろう。 今までに「教育とは◯◯のためにある」という言葉を目にしたことが何度かある。でも、全ての子供がそれを達成することができるだろうか。多分、無理だろう。 しかし、それを達成できなかっとしても、その…

語るしかないけれど

『学び合い』では、教員による語りが重要である、という言葉をよく聞きます。私も言ったことがあります。教員が子供達に「一人も見捨てないことは、得なのだ」と語ることで、集団の2割の子供達が動き、それが集団の半数以上に波及し、最終的には集団全体を巻…

授業構成と知識の組み合わせ

『学び合い』で大切なのは、1時間の課題づくりよりも、単元や年間を見据えた授業の構成。 今までは「繰り返し」を意識してきたけど、多分、それだけじゃ足りないんですよね。今、浮かんでいるのは「知識の組み合わせ」。学びのカリキュラム・マネジメントも…

『学び合い』を続けるために、「教えるのは成績上位2割」という固定観念を捨てませんか

『学び合い』によって学級が動いていく様子について、「2・6・2の法則」というものを使って説明されることがよくあります。例えば、「成績上位の2割が積極的に教え、中間層の6割がそれなりに教え、それによって残りの2割も学習できる」というように。…

『学び合い』は教えないわけではない

自慢するわけではありませんが(いや、ちょっと自慢かも)、今日、ある児童が作文で「高橋先生の授業は、教え方がとってもうまい」と書いてくれました。『学び合い』なのに、ちょっとオカシイと思う方もいるかもしれません。けれど、そうじゃないのです。 『…

繋がっているか。

今日はこれからビールを飲むので、短めのエントリー。 『学び合い』を継続できるか、できないかの違い。それは、今と未来が繋がっているかどうか、なのだと思っています。『学び合い』は、今日の授業の成立“だけ”を考えるのではなく、数十年後の幸せ“も”考え…

SOS

文部科学省の「子供に伝えたい自殺予防(学校における自殺予防教育導入の手引)」には、SOSの出し方やSOSの受け止め方について「教育」するように求めています。死ぬ前にちゃんとSOSを出せるように、そして、友達のSOSに気づけるようになって欲しい。私もそ…

葛藤の中にいる

今年のクラスは、この時期になっても、学級の子供達が葛藤しているのを感じます。心の壁を越えようとする怖さ。新しい繋がりを結ぶ勇気。過去、早いクラスなら半年もあれば乗り越えていましたが、まあ、早い遅いはどうでもいいのです。スタートラインはそれ…

算数科なら数値と図ですよ

社会科の教科書は「写真の意図を考えて授業を構想する」という話を昨日書きました。 じゃあ、算数科の教科書は、何をどう考えながら教科書を読めばいいのでしょう。私は、数値と図だと思っています。 数値というのは、計算問題に使われている数値のことです。…

単元で「何を」繰り返すのか

繰り返しのある単元構成を考える時に大切にしているのが、「単元の目標」を意識して繰り返しを考えることです。 例えば、国語の「読むこと」の授業。単純に「毎回、音読をさせよう」というだけでは、私の考える「繰り返しのある単元構成」では不十分です。も…

単元内での繰り返し その3

『学び合い』において、単元内での繰り返しがもたらす効果はいくつもあります。 まず一つ目は「誰も分かっていないこと、出来ないことを課題にできる」こと。1単位時間毎に新たな課題を設定する『学び合い』の場合は、基本的に「学級の2割の子が分かってい…

単元内での繰り返し その2

体調がイマイチな中で書いているこの話。うまくまとまっていない面もありますが、書き溜めているものではなく、その時々に考えながら書いているので(ある意味、これが下書きのようなものです)、ご容赦くださいね。 「単元内での繰り返し」は、『学び合い』…

単元内での繰り返し その1

最初は「一単位時間の中での繰り返し」しか意識できていなかった私ですが、「単元の中でも繰り返し学習する方が、子供達の力が高まるのだな」と学んだのが30歳の頃です。まだ『学び合い』に出会う前。授業がめちゃくちゃ上手い「師匠」との出会いがきっか…

失敗を恐れ過ぎない

学び続ける子供を育てるためには、失敗を恐れ過ぎないことが必要だと考えています。ただし、失敗を全く恐れないのも良くないように思います。だって、「失敗してもいいもーん」と適当過ぎちゃっても困りますからね。 私が見てきた中で勉強から逃げる子は、失…

繰り返しの効果

今、国語では物語文の学習をしています。物語文の学習は今年3単元目です。物語文の学習では「心情曲線を用いた表作り」に取り組んでいます。3つの単元全てです。心情曲線なんて、授業のネタとしては物珍しいモノでもないし、ありふれたモノだと思います。が…

伝える

先日の大阪セミナーに参加してくださった方が「その後」の様子をSNSにアップしてくださっています。嬉しい報告がいくつかあって、ああ、大阪に行って良かったと感じます。 が、一方で、残念なこともあります。 精進せねば。

繰り返し

「はい、どうぞ」の『学び合い』は難しいです。何が難しいかというと、可能な限り短く「本時の目標」を児童に伝えなければいけないのですから。もし、それが伝わっていなければ、子供達は右往左往するか、どうして良いかわからずに固まるか、遊ぶか。そんな…

ごく自然

色々と考えているうちに、思い出しました。私が『学び合い』の理論が好きなのは、とっても自然だからです。『学び合い』が何よりも優れているとは思いません。何よりも『学び合い』が一番だ!とも言いません。でも、『学び合い』って自然だよなあと、私は強…

変えるには

私が以前担任したクラスに、めちゃくちゃ算数ができる子がいました。算数は本当に得意。テストはほぼ100点です、単元テストも、学力テストも。多分、算数は私よりできます。 その子は、当初は人と関わるのが苦手でした。本人がどう思っていたかは分かりませ…

努力に報いる

「周囲を見ながら、自分の学習も進める」 『学び合い』を継続する上では、なかなか大変な役割を果たしてくれる子の存在が必要です。私は、そういう子の頑張りにどうやったら報いることができるかずっと考えていました。 まだ完全とは言えませんが、とりあえ…

努力に報いたい

『学び合い』を始めたばかりの4月。多くの学級において「関われるようになること」が目標となっていたでしょう。ブログやFacebookを見ると、同様に考えている方が少なくないようです。ある程度敷居なく関われるようになるには、経験上、1か月から3か月程度…

2学期の『学び合い』

夏休みも後半に入りました。 1学期の終わり頃、ちょっと『学び合い』が停滞してきた方も少なくないと思います。「一人も見捨てない」をちゃんと求めているつもりだし、課題もちゃんと準備しているつもりだし、子供達だって「『学び合い』は楽しい」と言って…