『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

学び続ける『学び合い』

色々あった方がいい

私は、あちこちで「超シンプルな『学び合い』」をお薦めしています。ちょっと固い言い方をして「削ぎ落とす」なんて言ったりもします。でも、それは「シンプルな『学び合い』こそ至高の授業だ!」なんて言いたいわけではありません。シンプルな『学び合い』…

ドンとレベルアップ!

7月です。 4月から『学び合い』をスタートした学級の何割かは、運命の分かれ道に立っている時期でしょうか。(実際は、もう少し前にそうなっていたでしょうけれど。) つまりは、学級が『学び合い』に慣れてきて、担任が「次」に踏み出せるか否か、という…

ちょっとずるい書き方

こういうことを書くと、混乱する方もいるかもしれませんが、まあ、それが私ということで。 昨日、「課題は何でも学び合える」なんてことを書いておきながら、実は私、出来る限りの「授業準備」をしています。世の小学校教員の平均を遥かに超える労力を、授業…

酔ってないよ。

『学び合い』を始めたばかりのころは、課題にこだわりました。どんな課題なら子供たちが学び合えるか、さんざん悩みました。 けれど、続けていく中で、課題はそれほど重要じゃないことが分かってきました。極端な言い方ですが、どんな課題でも学び合えるので…

ずっと守っている

西川先生は度々、「守破離」の話をなさいます。 他の方から「高橋は、守破離の離の段階に進んでいる」というようなことも言われます。私の授業は、「一人で学びたくて学んでいる子」もいますから、そう言われれば、そうかもしれません。 でも、私自身は、ず…

繋がり

つい先日、5年前に担任した教え子と、現在の教え子が「ひょんなこと」で繋がっていることが分かりました。ビックリしました。 そして、あの時に「良い仕事」ができていて良かったし、あの時に一生懸命に仕事をしていて良かったと、考えてしまいました。 世…

任せるために必要なこと

私が『学び合い』で大切にしていることは、「がっちり握り、すっぱり放す」ことです。 がっちり握るとは、学級全体に揺るぎない価値観を示すこと。すっぱり放すとは、任せたからには余計な口出しはしないことです。 ただ、必要であれば口出しをします。必要…

価値に気づくには時間がかかる

ゴールデンウィークの谷間。子供たちはちょっと落ち着かない雰囲気。その様子を見ながら、(そりゃそうだよね)と思う気持ちと、(もったいないよなあ)と思う気持ちとが、私の中でグルグルと回っていました。 うきうきしたりそわそわしたりなんてのは、家に…

『学び合い』の弱点

私が考える『学び合い』の大きな弱点の一つに「学級の状況がはっきりと分かって辛い」というものがあります。 『学び合い』だと、一斉授業ではなかなか見えてこないものが分かってしまいます。例えば、男女の仲が良いか悪いか、誰が学級の中で友達が少ないの…

「教えない」もテクニック

時々、「『学び合い』では教員は教えてはいけない」という言葉を聞くと、「まあ、方便としては、そう言うしかないよね」と思う一方、不正確だとも感じます。子供たちに対して「先生は教えません」と言うのも、説明不足かもしれません。 私は、子供たちには「…

子供たちが悪いわけではありません

新学期が始まり、ぼちぼち授業がスタートしている時期かと思います。 私の学級では、もちろん初日から『学び合い』。今日は授業開始からすでに4日が経っています。ですから、学級内の色々なことが見えてきます。 『学び合い』を始めたばかりですから、最大…

大人にする

学校は、子供たちを大人へと成長させる場です。 が、ここ数年、大人にする前に、まずは子供にする必要を感じています。なぜなら、まだ子供にもなっていない状態だから。言わば「赤ちゃん」のような状態。 言葉によるコミュニケーションより、泣いたり暴れた…

自然な学び

以前、学芸大の岩瀬さんや渡辺さんに見て頂いた「全員がバラバラの教科を学ぶ『学び合い』授業」。これに初めて挑戦したのは、『学び合い』2年目の時でした。実は、最初は失敗したんです。原因は、私の中で「バラバラにやること」が目的化しちゃったから。で…

「みんなができる」と「みんな一緒」

特に理由は無いのですが、何となーく気になったので、書いておきます。 『学び合い』の「みんなができる」は「みんな一緒」と同じことだ、そう勘違いする方がいるかもしれません。いたら嫌だな。真逆なんです。 「みんなができる」ためには、「みんな一緒」…

つながれるようになったら

つながれるようになった学級では、「3人に説明する」という課題ではあっと言う間に終わる子がでてきます。そして、実際に数分で「説明終わり!」という状態になるでしょう。苦手な子も「とりあえず説明するだけ」なら可能になります。そうなると、集団はと…

柔和な攻撃性

今日はあるところで私の授業について紹介しました。「カリキュラム・マネジメント」の発表だったので、『学び合い』の色は抑えました。いわゆる「従来型の授業」の方がほとんどの場での発表です。でも、福島の子供たちは負けてないぜ!という想いを込めて話…

子供たちのもの

3学期。気が付けば、やっぱり言っているこのセリフ。 「もう授業、終わってね。時間過ぎてるからね。次の◯◯に間に合わないよ。」 担任に注意され、仕方ないなあという雰囲気で勉強を止める子供たち。 こうなるのは、私の中に「授業は子供たちのもの」という…

足枷

トップランナーが走る『学び合い』が私のスタイルです。これを実現させるために、私はずっと試行錯誤しています。 どうやったら、トップランナーが走れるのか。 と考えるから難しかったんです。そうではなく、 何が、トップランナーの足枷になっているのか。…

色々あるけれど

昨日の参観者である赤いダイヤさんからフィードバックをいただきました。 ありがとうございます。 2015-11-03 - 赤いダイヤの独り言 - 『学び合い』 私は『学び合い』に対して、一つの懸念があります。それを確かめるためにいくつか逆質問をさせていただきま…

単元を任せるために 1

先日書いた「単元の『学び合い』」について、ちょっと紹介したいと思います。 わたしが2学期の最初に配付した単元計画表はこんな感じです。単元の始まりは、これを配付し、3分くらい解説をしたら「はい、どうぞ」です。 これは国語と社会。算数と理科でも同…

さわやかに!

怖い話を大勢の方にシェアして頂きました。それはそれで感謝感謝なのですが・・・。 でも、もっと軽やかな書き手になりたいので、さわやかな話を! 先日書いた通り、わたしは教師の在り方として3つ挙げました。今度は簡単に書きます。 自分の限界を認める。…

市長を育てる

最近、複数の方と 「『学び合い』において勉強に取り組まない子がいる場合に、どうするのか」 という話題で意見交流しました。 『学び合い』だとほとんどの子が学習に取り組みます。一斉の授業よりもやれない子は減るでしょう。でも一方で、やらない子が非常…

学習スタート

今日から、本格的な授業がスタートしました。 「みんなができる」そして「みんなでやる」授業のために必要なこと。 わたしは「学び続ける」と「もっと!」ということを大切にしています。 今、できないからこそ、学び続けるのです。 みんなでやるから、もっ…

どんどん走れ!

『学び合い』を持続するためには、トップランナーが気持ちよく走れることが不可欠だと考えています。 明日からの授業で、トップランナーがしっかりとスタートダッシュできるように、今日はその準備に時間を費やしました。 トップランナーが走れる条件として…

巻き込むために  3

時間が空いてしまったので、簡単に。 なぜ、わたしが「一人も見捨てない」を大切にしているのか。 それは、それによって集団のトップランナーの幸せが保障されるからです。 「自分の幸せ」を最優先に考える集団は、お互いが幸せを奪い合う敵になってしまいま…

巻き込むために 1

若い先生から、質問されたことがあります。「なぜ、高橋先生のクラスは、先生は黙って見ているだけなのに、子供達は分数の話しかしないんですか?私の授業だと、子供達は関係ない話ばっかりするんです。」 それに対して、わたしは上手く答えることができませ…

巻き込むために  2

みなさんは、巻き込まれるならどれがいいですか? とっても現実的だけれど、夢も希望も感じない、暗いビジョン 順当に行けば、実現可能だよね、というほどほどのビジョン 実現しそうにないけれど、でも、夢と希望に溢れたビジョン 1のようなビジョンを持っ…

結局は

子供達を握るとは、「勉強する気にさせる」ということだと考えています。 「そうか、この先生の下で勉強しよう」と思わせる。これがスタートです。 でもね、クラスの全員を勉強する気にさせるのは、教師一人では無理なんですよねえ。 そこで、「一部の子が勉…

もっとも握るべきは

長くなりすぎないように、結論から書いておきますね。 わたしが子供達に示しているのは、 何を学ぶか=学習内容 どこまで学ぶか=評価基準 なぜ学ぶか=学ぶ意義 です。 この中で、もっとも大切にしているのは、3番目。 学習内容は、学習指導要領に示されて…

握れないか、握りっぱなしか

今後、アクティブ・ラーニングが行われていく上で、二つの失敗があるだろうな、と予想しています。それは、「握れない」授業か、「握りっぱなし」の授業です。 以前、西川先生が講演で「ギュがないから、パッと放せない」という話をされていました。(あれは…