『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

3つの観と戦略

わたしは、『学び合い』の3つの観が好きです。
全面的に正しいと確信しています。
「授業」を成立させるには、この3つが絶対に必要であり、この三つ以外は不要であるだけではなく、時として邪魔になるのだと、日々の実践でわたしも実感しています。


ただし。
それは、「授業を成立させるため」に必要な三つなのです。
他にも、我々は様々な要因を抱えて仕事をしています。
子ども達はしっかりと学んでいても、それを理解してくれない上司もいるでしょう。学級全体の状態は上向いていても、わが子の成長を感じ取れなくて不安に思う保護者もいるでしょう。自分達の学級が「正しい」のに、「他のクラスと違ってて、いいのかなあ」「わたしは『学び合い』以外の授業でもしっかりやれるのかなあ」と不安に感じる児童もいるでしょう。
周囲を納得させ、自分の「正しさ」を押し通すには、戦略が必要なのです。


現在、わたしは『学び合い』でうまくいっています。
基本的に、毎日毎時間『学び合い』です。『学び合い』自体は、ある程度の力量のある教師なら、成立させるのはそれほど難しくはないでしょう。

でも、続けるには、いくつかのハードルがあります。わたしが感じているのは三つ。
一つ目は、同僚の理解を得ることです。
二つ目は、保護者の不安感を薄くすることです。
三つ目は、子ども達の賛同を得て、納得させることです。

基本的に「周囲と違うことをする人」は迷惑なものです。
想像してみてください。もし、あなたの学校が全校で『学び合い』に取り組んでいる中で、一人「いえ、わたしは一斉授業でいきます」という人がいたらどう考えますか?あんまり喜ばしくはないですよね。
わたしは、迷惑なことを、周囲の温かな思いやりで許してもらっているのです。
とは言うものの、残念ながらわたしは、黙っていて許してもらえるほど、周囲から愛されるキャラではありません。
それに、多くの保護者は学校に不信感を抱いている時代です。
子ども達だって、『学び合い』の初期は、半信半疑です。昨年度持っていた子ども達には「この先生は、何を言っているんだろう?って最初は思っていました」とはっきり言われました。


これらの三つのハードルをクリアするために、さまざまな「戦略」をとっています。
簡単に言うと「他人の3倍働く」ことで、やりたいことをやらせてもらっています。
さらに、「学校の内外に強い味方を作るために、自分が様々な人の強い味方になる」ことをしています。
あんまり詳しく書いて自慢話のように思われては嫌なので、書きませんが、正直、しんどいです。妻や息子・娘に申し訳なく感じることもあります。他の人にお勧めすることはできません。




「3つの観」は正しいです。
余計なことをすると、子ども達の邪魔をすることになります。
でも、それだけじゃ、続けることが難しい。


早く、余計な戦略が必要なくなればいいなあと思います。
(それを実現するために、やれることをやっていくしかないんですけどね)