『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

戦略

『学び合い』を成立させるためには、集団を組織できる力量が必要でしょう。わたしのようなタイプは「ガキ大将的な素質」で無意識にそれを行っている場合が多いと思います。
わたしが今、校内で一緒に『学び合い』に取り組んでいるR先生は、女性ですが「リーダータイプ」の教師です。小学生の頃は、何でもかんでもやらされるタイプの子どもだったそうです。そういうタイプは、とりあえず子ども達の前に立って話をすればある程度の人数が、きちんと聞いてくれるので、苦労なく子ども達(の二割以上)を納得させられます。
しかも、R先生は、何事もしっかやれる「真面目さ」があるので、保護者もちょっと変わった授業であっても、安心して見ていられるのでしょう。そういう人は、『学び合い』との相性が良いと思います
一方、わたしが最初に『学び合い』を伝えたS先生は、そういうタイプではありません。どちらかというと「大人しい」タイプ。ですが、『学び合い』をしたたかに、でも着実に続けることができています。わたしと一緒に働いていた時に『学び合い』を始めて、転勤した後も一人で『学び合い』を続けています。今は規模の大きな学校に務めているにも関わらず、 校内の研究授業でもやってみせたそうで、こっちがビックリしてしまいました。
ガキ大将的ではないS先生が子ども達も、周囲も、納得させられているのは、「誠実さ」が大きいと思っています。お礼の挨拶や礼状を欠かさず、いつでも誠実なS先生がやっていることで、しかも子ども達がしっかり育っている。だったら、同僚も保護者も『学び合い』に文句は言いにくいものです。そういう「信頼感」は当然、子ども達にも伝わります。

ただ、お二人とも「切り開く」タイプでは絶対にありません。
そういうのは、多少の軋轢は乗り越えていく、わたしみたいな強引な奴の役割でしょう。


自分がどんなタイプの人間なのかを考えておくのは非常に重要だと思います。さらに、自分に出来ないことをやってくれる人を「味方」に迎えることも、とっても重要です。さらには、「反対してくる人」の存在だって大切です。そういう人がいるから、自分をさらに磨く必然性が生まれるのですから。
結局は「多様性が大切」なのです。それを生かした戦略が必要なのです。
自分が『学び合い』を続けていける状況を作りだすことは、学級の『学び合い』を継続していくこととリンクしているのです。
周囲に納得してもらう意味でも、自分の生き方を学級に反映させるという 意味でも。


『学び合い』を継続、発展させるために、どんな戦略をとっていくべきか。
それが自分の仕事の仕方や生き方と矛盾していないだろうか。

そういう視点で自分を振り返ってみるようにしています。
それが、孤軍奮闘から徐々に理解者を増やして行く中で、わたしが身に付けたことです。