『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

せっかく、坂内さんが紹介して下さったので、
http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20130417/p1
「学級の軸」に関することを書こうと思います。


新学期が始まって1週間が経ちました。みなさんの学級は、どんなスタートを切りましたか?
わたしは、初日からガンガン『学び合い』を進め、1週間後には学習レポートを書き始めました。学習レポート作成開始からの3日間で、平均で原稿用紙に換算すると7枚分くらいの文章を書いていることになります。多い子は10枚分を超えます。
自分でもちょっと笑ってしまうのは、「原稿用紙7枚」と書きながら、「あんまり多くないなあ。取り立てて書くほどじゃないなあ」という考えが頭をよぎってしまいました。それくらい、最初から書きまくっています。


なんでこんなに書けるのかというと、「書く」ことが今のわたしのクラスの軸であり、それを今も、これからもずっと求めていくと決めているからです。


「学び続ける子どもの会」に入るまでは、「書く」ことを軸に定めていませんでした。
一度、「学び合うこと」を軸において失敗したので(この時に「助け合い型『学び合い』」から決別しました。)、その後は「テストの点数」を求め続けていました。でも、テストの点数って難しいんですよね、なかなか。「ここまでできれば全員80点!」というのが見えてこなくて。なので、ちょっと苦しんでいました。(余談ですが、その目安を得られるという意味で、教育同人社さんと『学び合い』グループで行っている取り組みは、うまく活用できれば良い軸に成り得ると思いますね。)
で、「書く」を軸にしたら、学級がとっても安定しました。子ども達の自信も深まりました。


わたしは、学級経営の軸になるものは、次の視点から評価しています。
1.具体性…子ども達も、保護者も、管理職も、もちろん自分も具体的にイメージできるものか。
2.継続性…1年間、毎日のように継続して求めていけるか。
3. 公平性…どの子にとっても、価値のあるものか。
4. 普遍性…教師の好き嫌いではなく、一般的に見て、その取り組みは価値があるものか。特に、学力向上の面からみて、価値があるか。(だって、学校は勉強するところですからね。)

この4つ、結構良い視点でしょ?そして、この4つから見て、「書く」って、かなり良いと思いませんか?
「文章がモリモリ書ける。15分で原稿用紙1枚分以上は書ける」ってすごく具体的ですよね?しかも、授業と直結しているので、毎日やることができます。しかも、「論理的な文章が書ける」ことって、子どもにとっても、学力向上の面からみても、価値があると思いませんか?

なので、とっても安定して、子ども達に求めていけるのです。

きっと、この2週間弱で、いろいろな人がいろいろなことをやったと思います。
それが、今後1年間、ずっと求めていくことと直結しているなら、きっとクラスは成長するでしょう。さらには、どの子にも価値があり、学力向上につながるものなら、保護者や同僚の理解も得られ、応援してもらえるでしょう。何より、子ども達が幸せな1年を過ごせるでしょう。

「学習レポートを書くと良い」のではありません。それが軸として安定していなければ、上手くいきません。大切なのは、何をやるか、どうやるか、ではないのです。
教師が、それをやる意味を本当に理解しているのか。信じているのか。子ども達に求め続けていけるのか。嘘や誤魔化しがないか。
そういうことなのです。