『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

教師の在り方とフロー

『学び合い』フォーラムの2日目には,スポーツドクター・辻秀一先生の講演がありました。
めちゃくちゃ勉強になる話を聞くことができて,とても一言ではまとめられません。最近は,教育関係よりも,他のジャンルの書籍や講演から刺激を受けることが増えています。


辻先生の話の中で,特に印象的だったのは
「自分の感情や自分のことについて考えていると,人間は機嫌がよく(フロー状態に)なる。
 自分の環境や他人について考えていると,それにとらわれて機嫌が悪く(ノン・フロー状態に)なる。」
という話です。


これが,わたしが最近考えていることにピタリとハマりました。
それは,「教師としての在り方が定まっている人といない人で,なぜ教室の様子が変わるのか」ということです。


わたしは,教師という仕事が好きです。
子ども達が主体的に学んでいる学級が好きです。
規律のあるピシッとしたクラスより,多少混沌としていても,笑顔があふれるクラスの方が好きです。
真の意味で楽しい学級なら,人間はモラルを守って行動するようになると思っています。だから,質の高い楽しさが溢れる教室を目指しています。
勉強も好きです。国語や算数,図工や体育という教科の学習自体も好きですが,何より勉強を通して成長することが好きです。自分が成長することも好きですし,子ども達が成長する姿を見ることがめちゃくちゃ好きです。
だから,そういうことを考えていると,どんどんフロー状態になっていくのは当たり前だということが,辻先生のお話で分かりました。
つまり,「こういうクラスにしたい!」という教師の信念が定まっていればいるほど,そのことを考えるのですから,教師が機嫌よく仕事を楽しむことができるというわけです。そういう「在り方」の先生なら,子ども達も着いて来てくれますよね。


一方,信念が定まっていない場合は,色々な人の話を聞いて,色々なことを迷います。
自分が好きなことを考えるのではなく,「○○先生はこう言っていた」とか「こんなことをしたら,○○先生の言うことと違うな」とか「どう評価されるのかな」というように「他人」のことを考えることになるのです。
そうなると,人間はノン・フロー状態(機嫌が悪い状態)のなるのは,辻先生のお話の通り。
「自分は,教師としてこれを大切にしよう!」という在り方が定まっていないと,考え過ぎるが故に,最終的には考えることに疲れ何も考えられなくなっていくのかもしれません。(辻先生の「心の空洞化」という表現が心に残っています。そういう方,多いと思います。「何も考えられない」「何も聞きたくない」という状態になっていくでしょうね。)
そうなったら,子ども達が着いてきてくれるはずもなく。
崩壊していく様子が目に浮かびます。ああ…。


繰り返しになりますが。
教師として目指すところが定まっていれば,そこを目指して仕事をすればするほど,楽しくなるのです。だからこそ,目指すところ・自分の好きなところを目指して,信念をもって仕事をすることができます。好循環が生まれます。
それを生む一番の源が「教師の在り方」です。
在り方はいろいろです。
だからこそ,それを見つけ,磨くことは難しい!


何回も書いているし,こういうことを書くと「いいね!」が少ないのですが(笑),
夏休みに一生懸命に勉強している若い先生が,早く自分が目指すものを見定めて,信念を持って磨いて欲しいと思います。
フロー状態で仕事をするのは,本当に楽しいですから!「教師最高!」です。