『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

全体を見る

「一人も見捨てない」
わたしはこの言葉をいくつもの表現で子供達に伝えています。
意図的に熱く重く語る時もあります。軽く語る時もあります。


最近よく使うのが「公」。
「ここは学校。家じゃない。私的な場所じゃない。公の場だから。自分や家族や仲良しのことだけを考えちゃいけない所なんだよ。」
なんてことをよく言います。学級は家庭と違い、条件付きの仲間。だから、甘え過ぎず、意識的により良い関係を構築していくべきだと考えています。


また、ここのところ意識して使っているのが、「全体を見る」という言葉。
「明日、あなたの勉強を助けてくれる人は、今、隣の人とは限らない。4年生になった時、あなたのピンチを救ってくれる人が、今、隣にいる人とは限らない。中学生になった時、あなたのピンチを救ってくれる人が、今、仲良しの人とは限らない。だから、全体を見て、可能な限り仲間を増やしておいたら、安心なんじゃないの?」
なんて言う時もあります。
「今のあなたは、算数には困っていないかもしれない。だからと言って2-3人の繋がりしか持たないでいるから、この前の体育で揉めたんじゃないの?そりゃそうだよね。だって4人くらいのグループを作って、『わたし達は仲間だよね』と言っていたら、他の人が敵になっちゃう。そうならないためには、全体を見て、敵のいない状態にしておいたら?」
なんて言う時もあります。
また、
「あなたが将来、課長になった時、お店の店長になった時、もしかしたら社長になった時。必要になるのは、自分だけのことを考えるのではなく、全体を見る力だよ。社長が自分のことだけ考えている会社は潰れるよ。」
なんてことを言った時もあります。


もう少しストレートに
「ひとりぼっちを作るなよ。」
と言う時もあります。一人でやりたくて一人なのか、そうじゃないけど一人なのか。それを感じ取れる集団であることも、「一人も見捨てない」ためには必要でしょう。


どの言い方が有効かなんて分かりません。だって、子供のことなんて、教師には見えないのです。
だから、しつこく語るしかないんです。
別に「一人も見捨てない」という言葉でなくても良いでしょう。みんなが出来る、でなくて良いでしょう。
ただ、そこに込められた願いが子供達へ伝わるようにと、心を込めて語っています。