わたしが、自分の授業が悪いなりにも多少は進歩していると実感できているのは、嫌なことを認めたからです。
嫌なこととは何かというと、「教師が授業をできているのは、家庭のおかげ」ということ。
「わたしの授業で、こんな凄い成果が出たぞ!」
と思っていても、それは大抵の場合は家庭教育力のおかげなのです。
それを認めているから、わたしは、心の底から保護者さんに感謝しています。
もちろん、学校というのは、どの子も幸せになるために存在しているのですから、家庭教育力の違いを、人生の違いへと直結させてはいけません。そうさせないのが、教師の務めだと思っています。わたしは、家庭教育力の「壁」に日々挑んでいます。
家庭教育力の壁を打破するためには、一つのことを突き詰めて、繰り返し繰り返し取り組ませていくしかないと思っています。
そういう思いがあるから、『学び合い』では人の生き方を語り、学習内容としてはインタラクティブ・カリキュラムというものをやっています。
家庭教育力の壁は分厚いです。
レポートを100枚書いた程度では打ち破れないのですから。
繰り返し、繰り返し取り組むしかありません。
繰り返し、繰り返し取り組めることにこそ、やる意味があるのだと思います。
打ち破れているか、と言われたら、まだまだですけれど。