『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

雰囲気を良くするコツ

あまり「自画自賛」し過ぎると油断が出るので控えますが、控えめに言っても、わたしのクラスが学ぶ雰囲気は極上だと思います。
たびたび「どうしたら、こういう雰囲気が生まれるのですか?」と聞かれるので、そのコツを考えてみました。


さて。
わたしは、子供達に度々こう語ります。
「テストで100点をとることが、そんなに大切なわけではないよ。100点をとれば良い人生を送れるわけでもないし、100点がとれない人の将来が暗い、なんてこともない。
でもね、100点をとりたいと思って努力する人は、80点、90点と点数が上がっていく。その過程で、様々なことを学んでいける。90点でいいや、と思って勉強していると、85点でもまあいいや、80点でもまあいいや、70点でもまあいいや、とどんどん下を見るようになる。その過程で失っていくものがたくさんあるんだよ。
高い目標を立てていこう。その方が得るものが多い。せっかく学校で学ぶんだから、より多くのものを得よう。だから、最高の目標は、全員100点でしょう?」
って感じです。


目標は高い方が良いのです。
そして、大抵の場合は、目標に届きません。それでもあきらめずに学ぶ中で、多くのものを得るのです。


「良い雰囲気の学級を作る」という目標を立てると、大抵の場合は、そこまでに至りません。まあ、そこを目指す過程で様々なものを得るでしょうけれど。
それよりももっと高い目標を立てられるかどうかが、大きなポイントだと思います。
わたしの場合は、「日本一の学級を作る」です。そして、生涯にわたって全員が幸せな人生を送ること、この地域や日本を支える人財へと育つことが目標です。
高い目標に向けて学んでいれば、子ども社会のヒエラルキー」が薄まっていきます。近い目標なら、それに近い子と遠い子の差が顕著になりますが、目標とするものが遠ければ、その差は相対的に小さくなるからです。そして、一緒に目標に向けて進む仲間となれるのです。それが結果として、良い雰囲気を作ります。
良い雰囲気を作る、という程度のことを求めれば、子ども達は「仲のよいふり」をするでしょう。教師の前では協力するふりをし、ちょっと目を離すと生存競争が始まってしまうかもしれません。


高い目標を立て、子供達がそれを達成できると心の底から信じられるかどうか。
これは結局、『学び合い』の子ども観(子ども集団は有能である。)をどこまで信じられるか、なんですよね。