『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

家 学校 世の中。はい、どうぞ。

今週、語ったことです。



先生の子供はね、お風呂上りにいつまでもパジャマを着ないで怒られることがあるんだよ。
みんなはそんなことない?
まあ、家にいる時に裸でいても、ちょっと怒られるくらいだよね。こらー!って。
でもさ、家の外、つまり社会とか世の中とか言われる場所で裸でいることはゆるされないよね。
(『捕まるー』の声)
そうだよね。
ところで、この中で兄弟喧嘩をする人っている?みんなする?激しい喧嘩する人は?
パンチしたり、キックしたりするの?Aさんもするの?(「はい」)そうか、想像できないな。Bさんはするでしょ?(「うん!」)それは想像できる(笑)で、家の人に怒られるよね。喧嘩するな!うるさい!って言われない?先生はよく言ってるよ、自分の子供に。
じゃあ、家じゃなくて、世の中に出て、兄弟以外の人にパンチしたり、キックしたりしたら?
(「捕まる!」「犯罪だよ」)
だよね。
家では許されるけれど、世の中では許されないことってたくさんあるよね。
他にも、「馬鹿」とか「死ね」とかそういったひどい言葉を使うことも、世の中に出たら許されない。侮辱罪っていう罪があるんだよ。


じゃあ、学校は?
学校でパンチしたり、キックしたり。ひどい暴言をはいたり。そういったことって、許される?
もちろん、先生に注意されるよね。かといって、警察に捕まるほどではない。ただ、あまりにもひどい時には警察の出番になることもあるけれど。
つまり、学校というのは、家と世の中の中間の場所なんだよ。失敗を重ねながら、世の中に出ても通用する人間へと成長する場所が学校なんだよ。
みんなももっと小さいころには、教室の中に暴力やひどい言葉がちょっとあったでしょう。
でも、今ではかなり減らせたね。
というか、減らせなくちゃいけない。小さい子がちょっと押したり、叩いたりしても大怪我にはならないけれど、4年生になった今では、殴る蹴るなんてしたら大変だよ。大怪我する可能性だってある。
みんなはそれだけ、大人に近づいているんだよ。


だから、勉強のやり方も大人に近づけたいんだよね。
「この仕事は大変だからやりたくない」と言って仕事をやらないことが続いたら、世の中だったらクビだよ。学校だって、やるべき勉強はやらなくちゃいけない。もちろん、小学校はそう簡単にクビになんてならないし、失敗を次に生かすことも大切な勉強。今のみんなが、最初から何でも完璧にできるはずがない。もちろん、大人になってもすべて完璧なんてことはないし。
でも、失敗を生かして、ちょっとずつ「世の中レベル」へと成長していって欲しいんだよね。


学校の先生の中でも、世の中寄りの人も居れば、家寄りの人もいる。例えば、おんぶしたり抱っこしたりしてくれる先生もいるでしょう?そういう先生は家寄りの先生かもね。
高橋先生は、こっち。世の中寄りの考え方だと思っている。みんなのことを、なるべく大人扱いしたい。
みんなは大人扱いされることで、良いこともあるだろうけれど、大変なことも多いでしょうね。家の方が世の中よりも気楽だもんね。
でもね、先生は、世の中寄りの方が絶対に将来役に立つと信じているんだよ。だって、みんな世の中に出ていくのだから。
パンチやキックをしない、なんてレベルで満足しないで、もっと高い目標を持って成長していって欲しい。だから、先生は、もっともっと高いレベルの勉強を目指していきたいんだ。
こんな先生が担任で苦労もあるだろうけれど、でも、みんなには仲間がいる。
仲間と力を合わせて、ちょっと難しいレベルの勉強も乗り越えていって欲しい。その方が、将来の幸せにつながると信じているし、みんなならできるはずだから。では、今日も頑張りましょう。はい、どうぞ。(勉強開始)