『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

先生の都合に合わせる

わたしのクラスのトップランナーが、算数の時間に、こんなことを言っていました。


「『学び合い』の10分は貴重。10分あれば、教科書1〜2ページくらいできる。
 でも、普通の授業は10分で1問くらいしか解けない。先生の都合に合わせなくちゃいけないから」


“出来る子”の本音だと思います。出来る子は、分からない子を待っているのではないのです。教師の都合に合わせているのです。
けれど、一斉授業なら教師の都合に合わせるのは楽です。黙って座っていて、時々手を挙げればいいのですから。
でも、アクティブ・ラーニングでは面倒ですよね。教師の都合に合わせて、能動的に動く!?どういうことでしょう。想像しただけで面倒なのが分かります。


今後、アクティブ・ラーニングが広がってからも教師の都合に合わせることを強要されたら、“出来る子”はどんな対応をするのでしょう。

  1. 教師の都合に合わせて、アクティブなふりラーニングをする。
  2. 教師の都合に合わせるのに疲れて、アクティブにならない。
  3. 教師の都合に合わせるのに嫌気がさして、勝手に振る舞う。


1のような子が多ければ、教師は助かるかもしれません。でも、子供はつらい。
2のような子が多ければ、教師は「やっぱりアクティブ・ラーニングなんて駄目だ」と従来の指導に戻そうとするでしょう。子供達はほっとする?
3のような子が多ければ、教師はつらいでしょう。でも、子供もつらい。


そう考えると、2になっても仕方ないのかなあ。。。それが許されるかどうか分かりませんが。
けれど、2にならずに、すでに3が始まっているように感じるのです。
現行の学習指導要領が始まってから、「言語活動が、いわゆる学級崩壊の引き金になっているのではないか」と感じたことがあります。
サンプルはそれほど多くないので、なんとなくそう思う、といった程度ですが。
アクティブ・ラーニングが本格的に始まったらどうなるのでしょう。わたしの「なんとなく」が加速しない為にも、多くの方に、この辛辣な子供の本音を受け入れてもらいたいと願うばかりです。
(ちなみに、『学び合い』でも同じです。教師の都合が前面に出たら、子供達は動けません。わたしも、そうなっていないか、時々チェックしています。)