『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

気分を入れ替えて

昨日はダークサイドに落ちかけたので、今日は気分を入れ替えて、ちょっと前向きに。

 

一人一人の最適な「学びのペース」は異なるのだから、どこの学級にも「勉強のペースがゆっくりな子」がいることと思います。私のクラスにもいます。時には遅すぎるように感じてしまって、「ちょっと急ぎなさい」と言ってしまうこともあるのですが、でも、本当は違うのですよね。
その子は、サボっているから遅いのではなく、しっかりと勉強したい意欲満々な子なのです。分からないまま、分かった振りをして先に進むなんてできない子なのです。意欲満々だからゆっくり。真面目で一生懸命だからゆっくり。
だから、その子に「急げ」というのは間違っています。その子が戸惑っていたら、私が言うべき言葉は「他のみんなは大丈夫?」です。だって、そういう子が先に進めないでいるということは、実は他にも分かっていない子がいるのですよ、絶対に。「きっと大丈夫じゃない人が大勢いそうだね。頑張ろうぜー」なのですよ。そして「俺が気づいたってことは、俺よりも先に気づいてた人もいるだろうね。みんなで、頑張ろうぜー」なのですよ。

 

一人一人の性格が違うのですから、人と関わるのが得意な子も、苦手な子もいることでしょう。おとなしい子もいれば、アグレッシブ過ぎて友達とぶつかってしまう子もいるはずです。そういう子に「正しい言葉づかい」とか「人との接し方」を教えて、その子を「おとなしくさせよう」としてしまいがちなちんけな私。でも、これも違うんですよね。
例えば、ある女の子がものすごくていねいにノートを書いているような時。もちろん、丁寧さは必要なんだけれど、でも、あまりにも時間がかかり過ぎているような。担任として一声かける?見守る?なんて迷ってしまうような状況。
でも、ある男の子が直球の一言。「そんなに時間かけて意味あるの?さっさと書いて、次の問題に行けばいいのに」なんて。言われた女の子はちょっと不機嫌な感じ。「分かっているわよ」なんて言い返す。でも、その男の子は全く気にしない。「ふーん、だったらいいんだけどね」なんて。

女の子が不機嫌だったのも一瞬で、言われたとおりに次の問題を解き始める。で、「進んだよー」なんてその男の子にノートを見せたりなんかして。その上、男の子のノートを覗きこんで「もうちょっときれいにノート書いたら?」なんて注意してあげるというオマケ付き。


もう、こんな関係性が形成されていたら、私の出番なんてないですよ。

 

やっぱり、多様な子が居た方がいいんです。
多様じゃなくちゃダメなんです。子供も。大人も。あなたも。私も。