『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

色々あった方がいい

私は、あちこちで「超シンプルな『学び合い』」をお薦めしています。ちょっと固い言い方をして「削ぎ落とす」なんて言ったりもします。でも、それは「シンプルな『学び合い』こそ至高の授業だ!」なんて言いたいわけではありません。シンプルな『学び合い』は再現性が高く、多くの方にお薦めしやすいのです。

『学び合い』は、本に書いてあるとおりにやることができれば、本に書いてあるとおりに集団が動きます。だから私は、新しい学級を持ったら、本に書いてあるとおりに『学び合い』をスタートさせます。

 

8年近く『学び合い』を実践していますから、私なりの『学び合い』の進め方や方法論がないわけではありません。取り入れているものや足しているものもあります。例えば、岩瀬さんの「振り返りジャーナル」とかね。

「振り返りジャーナル」で子どもとつながるクラス運営 (ナツメ社教育書ブックス)

何らかの話合わせ方を取り入れたり、構成的に場づくりをしたりすることも、稀ですがあります。
けれど、そういう「何かを足す『学び合い』」は、何を・いつ・どの程度足したのかによって、集団の動きが変わってくるのです。そのため、教員の瞬間判断が求められます。子供たちに何を語るのか、どう振る舞うのか。本のとおりの『学び合い』でも自分で考える場面は多々ありますが、何かを足していくと、集団の動きが全く読めませんし、他の方に相談するのも、私には難しく感じます。自分で判断する場面が増えれば、外れることも増えます。ですから、学級を掴みきれていない4月当初は、超シンプルに「みんなで、みんなができるように」という『学び合い』なのです。

という私の経験上、まずはシンプルな『学び合い』をお薦めしている次第です。

 

ただし、実際にどうやるかは、人それぞれだと思います。色々な方法があって良いのです。本に書いてあるとおりにやれない場合だってありますもんね。

様々な事情で、45分まるっとまかせるシンプルな『学び合い』がやり難い方もいるでしょう。不安な方だっているでしょう。そういう方が例えば、「自由に話し合う時間は15分。だんだん長くしていこう」としても良いと思います。ゴチャゴチャした動きが取らせ難い場合もあるでしょう。だから「グループだけは取り敢えず指定しておいて、移動は自由」なんて方法もアリだと思います。

色々な状況の方がいるでしょうから、色々あった方がいいのです。

 

ただし、「一人も見捨てたくない」という想いは忘れずに持っていて欲しいと願います。私の経験上、「一人も見捨てたくない」と思っていれば、何とでもなりますから。失敗しても、謝れます。子供たちに「先生は、こういう思いでこう言ったけれど、失敗だったね。ごめんよ」と言えるし、許してもらえますから。