私以外の先生の授業でちょっとしたトラブルが発生。A君がB君をくだらないイタズラで泣かせてしまったそうです。「高橋先生、来てください!」なんて職員室まで私を呼びに来る子もいて、私はノッソリと教室に向かいました。
私「(A君に)何があったの?」
A「最初は俺じゃなくて、C君が!なんやかんや!!」
私「うーん、よく分からないなあ。誰か見てた?」
D「わたし、見てました」
私「じゃあ、教えてちょ」
D「最初に、A君がB君に消しゴムを借りて、…そしたら、C君が…してきて、そしたら、A君が…して、で、B君が泣いちゃったんです。」
私「なるほど。つまり、…ってことかな?B君、何か付け足すことある?」
B「(泣いたまま)」
私「今は無理かな。じゃあ、後で話聞くね。A君は何かある?」
A「…。」
私「A君は、B君を泣かせたかったわけじゃないよね?」
A「別に。」
私「だよね。別に泣かせたかったわけじゃないよね。いじめたいわけでも、ケンカしたいわけでもないでしょ?」
A「う、うん。」
私「だよね。もしかしたらさ、冗談が好きなA君のことだから、ちょっとふざけてみただけ?」
A「うん。」
私「笑わせたかった?」
A「うん。」
私「だとしたらさ、笑わせたかったのに泣かせちゃったわけじゃん?逆だよね。笑わせるのが好きなA君なのに、逆にB君は泣いちゃったんだもん。A君の失敗は、そこだな。
B君が嫌がってたの、気づかなかった?」
A「うん。」
私「B君の気持ちをちゃんと分かってあげられなかったね。そこかもね、失敗の原因は。先生がアドバイスできるのは、これくらいかな」
A「分かった」
…私が離れた後に
A「B君、さっきはごめん」
それを見ていた私は、「ああ良かった。少しずつ理屈が通るようになってきたなあ」と思いつつ、「それにしても、俺の指導はネチネチしてんなー。クドイよなー」と反省しておりました。実際には、A君の反応を待ちながらですから、文字のようにスンナリとは進んでいないのです。こんなに爽やかなキャラなのになー。オカシイなー。