『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

1単位時間内での繰り返し

大学を卒業後すぐに教員になった私は、授業と言っても、何をどうすれば良いかさっぱり分かりませんでした。初任の頃は本当に授業が下手。思い出したくないくらいひどい授業をしていました。子供達にもはっきり言われていました、「先生の授業は下手。つまらない」と。何とかしたい!そこで貪り読んだのが、法則化やTOSSの本です。セミナーにも何度か参加しました。そこで学んだことには、本当に救われました。その頃に学んだことの中に「変化のある繰り返し」があります。言わずと知れた向山洋一氏が示した授業の原則の一つですね。

 

私が『学び合い』に出会う前には、例えばこんな授業をよく行なっていました。

国語で音読をするのあれば、全員で読む→ペアで読む→一人で立って読む→座って読む、というように読み方を変えて何度も音読させました。これによって、飽きずに何度も読めることを意識していました。
算数で、「三角形の内角の和が180度であることを利用して、三角形の二つの角度をもとに、残りの角度を求める学習」のような時には、「第1問、Aは40度、Bは60度、では、Cは何度?」「第2問、Aは30度、Bは70度、では、Cは何度?」「第3問、・・・」というように(実際には図をかきながら)繰り返し何問も問題を出すことで、解き方を説明することなく、子供達が気づけるようにしました。

このように、45分の中で「似た活動」や「似た問題」を繰り返すことで、児童のスキルアップをねらったり、問題の解き方や規則性の発見をねらったり。それが「1単位時間内での繰り返し」です。
「変化のある繰り返し」を知ったことで、授業の組み立てが非常に楽になったのを覚えています。ここで大切なのはただ「繰り返す」のではなく「変化がある」ことです。変化がないと、子供達は飽きます。ただ「4回音読しなさい」では嫌がります。ちょっとした変化によって、子供達は飽きにくくなりました。さらには、ただ変えるだけではなく、ちょっとずつレベルアップさせることを意識していました。音読では最初は読む量を少なめにしたり、算数の問題を出す時には最初は簡単な数字で暗算しやすいようにしたり。そんなこんなを日々、試行錯誤しながら授業に取り組んでいました。

 

この「変化によって飽きにくくする」「少しずつレベルアップさせる」という考え方は、45分の授業の中だけではなく、授業と授業のつながりにまで波及するようになっていきました。
それが「単元内での繰り返し」です。では、単元内での繰り返しとは、どういうことでしょうか。