繰り返しのある単元構成を考える時に大切にしているのが、「単元の目標」を意識して繰り返しを考えることです。
例えば、国語の「読むこと」の授業。単純に「毎回、音読をさせよう」というだけでは、私の考える「繰り返しのある単元構成」では不十分です。もし、その単元が「登場人物の心情を想像し、音読によって表現することができる」という目標ならば、「登場人物の心情を叙述をもとにして想像する」→「それを音読で表現する」という活動の繰り返しを行うでしょう。こうした、「単元の目標に即した繰り返し」を行うから、児童の学びに成長が生まれるのです。
そのためには、当たり前ですが「単元の目標」を授業者が意識している必要があります。単元の目標を設定していなかったり、曖昧だったりしては、繰り返しのある単元構成を考えることはできないでしょう。
というより、本当は「目標」が先で、「単元」が後のはずなんです。「この単元の目標は何かな」と考えるのは本当は間違いで、まず目標=児童に身につけさせたいことがあって「この目標を達成するために、どんな授業を行うべきかな」と考えて設定されたのが単元であるはずです。
少なくとも、教科書はそういう風に考えて作成されていると私は感じます。それを使って授業をするためには、「教科書に込められた意図」をちゃんと読み取る必要があるのではないでしょうか。
次回は、私流の教科書解釈について書いてみたいと思います。