今日の5時間目、あるクラスの授業でした。開始時刻より少し早く行くと、子どもたちは「宿題」をやっていました。とある事情があって、担任の先生が「今のうちに宿題やってもいいよ」という話になったそうです。余談ですが、宿題の是非は置いといて、こういう緩い運用って大切だと、個人的には思います。
しばらく経って、授業開始時刻。数人が
「始まるよ」
と声をかけてくれましたが、手が止まらない子もいます。少しダラっとした動き。きりが良いところまでやりたいのが人情だとは分かりますが、でもねー。
私はゆっくりと語り始めました。
「担任の先生が『宿題やっていいよ』と言ってくれたのに、そのせいで授業が始まれないとなったら、私は『次からは禁止!』と言わなければいけなくなってしまいます。でも、それはみんなを赤ちゃん扱いすることです。『禁止!』なんて大人相手には言いません。そんなことを言わなくても、みんなは、自分で判断して行動できるはずです。
私は小学生を『赤ちゃん』じゃなくて『半分大人』だと思っています。みんなも大人として、自分で考えて行動してくださいね。」
多分、1分にも満たない語りです。その間にみんな、すっと片付けてくれました。私はにっこり笑って
「じゃあ、授業を始めましょう」
と言いました。これがもし、
「いつまで宿題やってるんだ!さっさと片付けろ!!」
なんて怒鳴ったら、こんなにすんなりと授業に入れないでしょう。余計な小言をクドクドと言ってしまったり、重くなった雰囲気を変えるために冗談を言ったりして、時間もかかったでしょう。そして何より、子どもたちを「怒鳴られないと行動を改められない」というポジションに押しやることになります。
そうじゃなくて、大人として接したいんですよね、私は。だって、その方が楽しいですから。