少し前に耳にして以来、少々違和感を抱いている言葉がある。それは、
「人の実践を真似ながら、自分の色を出すことが大切」
というもの。本当にそうかなあ。
私も様々な実践を真似てきたが、その時には私の色を可能な限り消して、徹底的に真似るようにしてきた。それまでの指導と矛盾するところがあれば、その意図を児童に伝えて、新しいやり方に変えることもする。
そうしないと、その実践の奥深いものに辿り着けないからだ。優れた実践はどれも皆、実践者の在り方や生き方と結び付いている。部分的に嚙るだけでは、それらを学ぶことは無理だろう。
まずは丸ごと飲み込むのだ。その実践を消化吸収できれば、私の身になる。そうなって初めて、私の色が滲み出てくるのではないだろうか。
もし、初めから色付けしても、すぐに落ちてしまうんじゃないの?
そんな風に考えている。