最近の私は、ほとんど叱らない。が、子供達は「先生に叱られた」と言うことがある。子供達が勘違いしているのではない。実際に「私は叱っていないけれど、子供達は叱られた」のである。
もう少し詳しく言うと、私が叱らなくても子供達自身が「これは先生が常日頃から注意していることだ。それなのにやってしまった。叱られて当然だ」と分かってくれているのだ。クラスの全員が、分かるわけではない。でも、一部の子達が分かってくれ、更にはそれを広めてくれれば集団は回っていく。
それが分からないうちは「普段は叱らず、いざと言う時はビシッと叱る」のが正しいと勘違いしていた。愚かであった。そんなにしょっ中「いざという時」は来ない。そんな時を探すより、叱る必要がない状況を作るの方がよほど大切だ。じゃあ、どうやって作るのか。それは子供達自身が「やるべきこと、許されないこと」を理解していることが必須だろう。それが分かっていれば、子供達で判断できる。
こんなこと、もっと早く気付いておくべきだった。かつての教え子達には、申し訳ないことをした。本当に本当にごめんなさい。