『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

多様

体育は今,ソフトバレーボールをやっています。
今日の課題は「円陣パスを50回続ける」の2回目でした。

前回は、とりあえず、それくらいの技能とチームワークを身に付けてから試合をしよう、と話をし、連続して同じ人が触れないことや肱より先でしかボールを扱えないことなどの基本的なルールを話して、練習開始。
最初は「全員で協力してやろう」と一つの大きな円を作ってやっていました。


しかし、大人数での円陣パスは上手くいきません。段々とヤンチャな男の子は、集団から離れて、少人数でパスを始めました。
「真面目」な子達は、それを非難していましたが、でもヤンチャ坊主はどこ吹く風。勝手にやって、記録を伸ばしていました。
少々グダッとして時間切れ。わたしの
「さっさと50回クリアーして、試合やったらいいんじゃない?」
の嫌味兼励ましで、授業が終わりました。


そして、週が明けて、本日。
前回の「勝手な子たち」の方が記録が良かったという話から、「人数は少ない方がやりやすいんじゃない?」という話になり、3つのグループに分かれました。
パッと見、あまり良いグループ分けではありませんでした。ちょっと「仲良しグループ」の要素が強かったからです。でも、「50回続ける」だけを要求し続けました。


そのうち、前回の「やんちゃ坊主」達を中心にしたグループは、座り始めました。あまりに一生懸命やっていたので、体力の限界がきたようです。座ったまま、練習を続けました。


すると…。
どんどん記録が伸びるのです。
座っていると、余計な力が抜け,しかも手の動きが「下から上へ」になることが良かったようです。
そのうち,さらに工夫を加え始めました。半数は座って,半数は立ってやったり,一人だけが立ったり。そのうち,「座ると,動けない」ということで,膝立ちでやり始めました。
いい感じで記録は伸び,とうとう本日,やんちゃ坊主達が50回を達成しました。


本当に面白いなあと思います。
勝手なことをした子達が,まっ先に課題達成したのです。
こういうことが起こるのも,「みんな」を大切にするからです。


わたしも20代の頃なら,
「みんなでやっているのに,勝手なことをするな!みんなのところに戻れ!」
「体育の授業中に,座っている奴がいるか!立て!」
なんて怒っていたかもしれません。
信じて待つ。
やっぱり大切です。


でもね,ほったらかしじゃあダメなんですよね。
待つってのは,何もしないわけじゃあないんです。


その辺りが区別できると,イライラが減りますよね。