『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

明日の自評

明日,指導主事や他校の先生方が集まるちょっとした会で研究授業をやるので,その後の事後研究会&研究経過報告で話す「自評」を書いておきます。

ちなみにわたしは,研究授業の前に自評を考えておくことが多いです。



6年生 算数 比例と反比例  比の利用 2/2

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本時は「比例の性質を利用し,針金の長さを求める学習を通して,数量の感覚を豊かにする」ことがねらいです。針金の長さを求めること」が重要なのではなくて,「針金が長さに比例して,重くなっていく」という数量の感覚を育てることが大切だと考えました。

実際に針金を持ってきて,それを計測するような活動も浮かびました。が,やめました。「頭の中で考える」ことを重視したからです。実際に重さを測るくらいなら,針金の長さを巻き尺で測ってもいんじゃないか。「測らなくても分かる」という感覚が養いにくいんじゃないか。と考えたからです。


ということで,本時は,児童が「考える」ことを重視しました。
教科書の数値を使わなかったのも,児童に「どんな情報が必要か」を考えて欲しかったからです。また,導入から,
1.この針金の長さは,何mでしょう。
2.長さは,普通,どうやて求める?
3.それは何年生で学習した?
4.今やっている学習を生かすとすると,どうやって求められそう?
5.そのためには,何が知りたい?
6.○○君が「針金の重さが知りたい」と言っているけれど,どうして長さを求めるのに,重さが必要なの?
というように,質問を重ねたのも,子ども達に「今は,考える時間だよ!」という教師のメッセージを伝えるためです。
この時点で,もう分かっていてさっさと学習を進めて欲しい子と,分からなくて頭の中が「?」の子がいたと思います。分かっている子と分からない子がいれば,あとは放っておいても話し合って解決できると考えていました。


しかしながら,「話し合う」「考えを発表する」ことを重視しすぎて,子ども達にイマイチ力をつけてあげられない,という失敗と反省がわたしの中にあります。また,子ども達は「分かった」と言っても他の問題が解けないことも多くありますよね。
それは当然のことで,子ども達の「数量感覚」は,問題を1問解いたからといって直ぐに育つものではないと思います。
そこで,本時の後半は適応問題や発展問題を解く時間としました。
考えたこと・話し合ったことを実際に使ってみる時間です。

このように「考える」「話し合う」時間と,それで分かったかどうかを確認する時間を設ける,というのは,普段から単元レベルで行っていることです。指導案の「単元の計画」に書かれている,テストの後の「学び直し」の5時間というのは,テスト後に分からなかったところや,理解があやふやなところをもう一度やり直すようにしているのです。
このように,繰り返し学ぶ中で,子ども達の力は伸びていくと考えています。
今日の様子からすると,○割くらいの児童は,もう一度,ここを学習した方がよいでしょう。そのための場は,テスト後の時間と,補充の時間に行いたいと思います。補充の時間については,この後,ご説明します。

本時に関しては以上です。
協議では,忌憚のないご意見を頂けますよう,お願い致します。

続いて,生活習慣と学習習慣の形成に関する,本学級での取り組みについて,ご説明します。・・・ 以下 略。

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『学び合い』の研究ではないので,ちょっと違うテイストも入っています。方便も多分に含まれています。
が,授業を見て頂ければ,『学び合い』そのままだと思います。


さて,この自評通りの授業になるかどうか。
計画通りにいかないのが授業の面白いところです。
楽しみです。