『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

『学び合い』を持続させるには

前回の続きです。

『学び合い』を始めるのは簡単。でも、続けるのは難しい。

これは、とんたんさんがよく言っていた言葉です。

『学び合い』を始めるためのノウハウは、西川先生も手引きやスタートブックで書いて下さっています。その後の注意も書かれています。それをよく読んで始めれば,または,困った時に読み返せば,しばらくの間は『学び合い』を続けていくことができると思います。

が,しばらくすると,辛くなる方も多いようです。
保護者の反対・管理職や同僚からの反対。子ども達から「もう『学び合い』は嫌だ」という声が出ることもあるそうです。場合によっては「敵対」とも言えてしまいそうな関係になる場合もあるようです。
わたしは,3つとも体験していないので,よく分からないところがあります。
が,経験しないですんでいるのは偶然ではありません。人と違ったことをやれば,保護者も管理職も子ども達も不安になるのは当たり前です。
わたしはむしろ,寛大な同僚・教育委員会・教育事務所の先生方,そして,愛する我が子をわたしに預けて下さっている保護者の皆様に感謝しております。

まず第一に,『学び合い』みたいな物は,続けにくいものなのだと自覚しておくことが大切なのでしょう。
『学び合い』で日本を変える!と言うなら,それなりの「覚悟」は必要かもしれません。そして,それに基づいた「戦略」が必要になるのでしょう。
わたし自身は,めちゃくちゃ戦略的にやっているつもりです。『学び合い』は楽しいですが,でも,その戦略作りに疲れて,嫌になることもあります。それでも,わたしは上司に恵まれているので,助かっています。


また,最初は「よし!『学び合い』の考え方が分かった!」と思っても,段々と分からないことが出てくるのは,人間なら当然のことです。
昨日書いたことと矛盾しているような書き方になってしまいますが,『学び合い』は,その考え方が分からなくても始めることはできます。とりあえず,ノウハウ通りにやれば良いのですから。その内に段々と「ああ,こういうことなのか」と分かってくるものだと思います。やりもしないで,理解することは,ほとんどの人には無理ですもんね。「ああ,こういうことなのか」と思えた時,学級に『学び合い』が根付くような気がします。
でも,時が経つと迷うのです。
「でも,こういう時って,どうすればいいの?」
時間が長くなればなるほど,自分の判断で決めなくてはいけないことが増えてきます。西川先生にメールで質問する,ブログを検索する,手引きや書籍を読む…。そういうことが時間的に難しい局面も増えてきます。そういう時に生じる「ブレ」が『学び合い』を崩していくように感じています。他の人のブレと共鳴して,さらにブレが大きくなる場合もあるようです。
そして,多くの場合に陥るのは「足し算地獄」なようです。

わたしも『学び合い』を続けて約3年。多少の「パターン」を見ることができました。
わたしが直接手ほどきをして『学び合い』を始めた先生は二人しかいないんですけれどね。でも,どちらの先生も「成功」しています。
成功するために必要なのは「引き算」です。

2番目には,「何が足りないのか,何をやるべきか」ではなく「何が余計だったのか」を考えられることが『学び合い』を続けていくためには必要なのだと思います。


さて,わたしが次に直面したのは,『学び合い』を発展させていくことです。今も悪戦苦闘中です。次はそのあたりを書いてみたいと思います。