『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

持続向上型『学び合い』のススメ その2

「学び続ける子どもの会」は『学び合い』とは全く別物なのに,『学び合い』のことばっかり書いて,ごめんね,古田さん。


さてさて,今日は,その2.
2 持続向上型『学び合い』に必要な「学校観」
です。


・学校は勉強するところだ!
『学び合い』の学校観は「学校は人との関わりを通して、その有効性を実感し、より多くの人が自分の仲間であることを学ぶ場」というものです。
これを「人と関わることが重要なんだから,学習内容は何でもいいのだ」と捉えると,うまくいきません。そうなると,関わっていれば何でもアリ,おしゃべりだってケンカだってなんだってオッケーと勘違いする子が絶対に出てきます。
助け合い型『学び合い』が段々と崩れていくのは,「学ぶこと=成長すること」よりも「助けること=関わること」が優先されているからです。「わたしだって成長したい!」という学校生活において王道の思いを持っている子が「でも,自分だけ成長すればいいなんて,我が儘だ」なんていう評価を下されてしまうおそれまであるのです。
学校は「勉強する場」です。
人との関わりは,勉強を通して行われるべきです。
なぜ,人との関わりは,勉強を通して行われるべきなのでしょうか。
それは,以下の3つから「絶対的」なものだとわたしは考えています。
1.学校で過ごす時間の大半が,勉強の時間である。
2.世の中(児童自身,保護者,そして企業など)のニーズの大勢を占める。
3.何といっても「義務教育」。教育基本法学校教育法,学習指導要領等を読みましょう。そりゃあ,細かい所では「うーん…」というところもないわけではありませんが,でも,大筋では賛成です。というか,ある程度は賛成できないなら公教育に携わらない方がいいんじゃないかと,個人的には思います。
とうことで,学校は勉強するところです。勉強させましょう!


・一生懸命に学ぶから、仲良くなれるのだということ
助け合い型『学び合い』と持続向上型『学び合い』では,どちらが仲が良くなるでしょう。これは,間違いなく「持続向上型」の勝ちです。
助け合っても仲良くなりません。
目標に向かって一生懸命に努力し続けるから,仲が良くなるのです。
一人ではたどり着けないような高い目標。そこにたどり着きたい。そう本気で思った時に,人間は本能的に「人と関わること」を選ぶのです。学校で言えば,一人ではできないようなレベルの高い勉強をしている時,多くの子ども達は「学び合い」たいと思うのです。その結果として,「その有効性を実感し、より多くの人が自分の仲間であることを学ぶ」ことができるのです。
大切なのは,助け合い,学び合うことではありません。高い目標に向かって,一生懸命に学ぶことです。


・何を勉強するべきなのかを考え、磨いていこう。
そうなると,より高い目標を設定し,子ども達に「もっと!」と求めていくことが必要です。詳しくは,次の「授業観」で書きたいと思います。