授業中,話を聞いていない子っていますよね。
わたしの素晴らしい「語り」でさえ,聞かない子がいるのです。ま,いますよね,そりゃあ。
そういう子に「話を聞きなさい」と言うだけでは,もちろん効果はありません。
また,「教師の専門性が高ければ,話を聞くのだ」という主張を耳にしたことがありますが,とってもメルヘンちっくな方なんだなあと思いました。
子どもは色々です。聞く子も,聞かない子もいます。「聞かない子」も色々です。わたしは,とりあえず,次のように考えています。
聞かない子
Aもう分かるから聞かない。
・教師の授業のレベルが低い。(そんなの知ってるよ!)
B聞いても分からないから聞かない。
・教師の話が下手。(何言ってるか,わっかんねーよ!)
C聞いても分からないと思いこんでいるから聞かない。
・自己効力感がない。(どうせ俺なんか…)
D何かを訴えるために,聞かないことでアピールしている。
・教師に対して強い不満がある。
・教師以外に対して強い不満がある。
・それを分かって欲しい。
聞けない子
E体調の問題で聞けない。(生理的欲求不満)
・朝食をとってきていない。
・睡眠不足 等
F精神的な問題で聞けない。(安心安全欲求不満)
・強い不安感がある。(家庭との問題,友人関係など)
G身体的な問題で聞けない
・聴力の問題
・糖尿病などの疾病
・斜視のため,聞いていないように見える。等
H発達障害等で聞けない。
・じっとしていられない。(実は聞いていることもある。)
・他に集中が奪われている。
もちろん,これだってもっと細かく分けることはできますし,実際の子どもは,もっと色々です。10人いれば,10通りの「聞かない」があるはずです。それを「話はちゃんと聞きなさい」で全て解決しようというのは,無理だと思います。
全員を的確に見ることなんて無理です。だからこそ視点を絞って見ることが大切です。
で,そうやって見えてきた課題に対して,教師だけじゃなく,学級みんなで取り組むことが大切です。でも,教師が課題を見つけて,子ども達に示すことができなかったら,なかなか解決は難しいと思います。