『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

問題児!?

最近,めっきり聞かなくなりましたが「問題児」という言葉があります。以前は,教育の世界では当たり前のように使われていたようですが,わたしが教員になってからは,3年に1回くらいしか耳にしません。
なぜ,使われなくなったのでしょう。
理由を二つ考えました。


一つ目は,人権的な配慮から。「問題児」という言い方が問題だとされたのかもしれません。「本人や保護者が聞いたら傷つくので,心の中では問題児だと思っていても,言わなくなった」のかもしれません。


二つ目は「問題児」という認識が間違っていたから。「問題児」という言い方には「問題を起こす困った子」という教師側の見方を感じます。けれども,それは違うんですよね。そういう子は「トラブルを起こさざるを得ないくらい,何かに困っている子」なのです。つまり「問題児」ではなく「問題の被害児」。
だから,「問題児という言い方はおかしいじゃないか!」という声があがったのかもしれません。


わたしは後者だと思っています。きっと,トラブルの原因を児童の個人的な資質に求めることを戒め,禁止した偉大なる先人が居たのだろうと考えます。


でも,残念ながら,前者の教師も多いようです。悲しいですけれど。


例えば,Aさんという子が友達の悪口を言ったり,仲間はずれをしたり,友達の靴を隠したり,といった行動をとったとします。
そういう時,多くの教師に「Aさんは,何か苦しいことがあったのかな。学校を楽しめているかな」と考えてあげて欲しいと願います。どうか「あの子は人の気持ちが分からないんだよね。人が嫌がることをして喜んでいて…」なんてことは思わないで欲しい。心からそう願います。せめて,教師という仕事をこれから何十年も続けていく若い先生には,切にお願いしたい。


問題は,子どもにあるのではない。
全ての原因は自分にある。


そう考えてこそ,解決の糸口があるのです。




ところで。大多数の教師が「問題児」という教師を使わないのは,「周りの人が使っていないから」であって,深い意味はないんでしょうけどね。


さらには。
以前,こんな記事も書いていましたね。
http://manabitudukeru.g.hatena.ne.jp/nao_taka/20120903/1346655195
言い方を変えれば良いってわけではありません。