『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

点数と楽しさの融合

20代の頃は、テストの学級平均を90点代にするのが目標の一つでした。
30歳になった頃には、平均90点はそれほど難しいことではなくなってきました。でも、平均点は上がっても、学級の中に居る“わたしの言葉が届かない子”にはどうすることも出来ずにいました。そして、『学び合い』を始めて4年目。現在、36歳。平均90点は日常になったなあと思います。
昨日返却した国語のテストは、裏・表の平均点が182点でした。達成率だと90.5%。最低点数は 160点以上なので、『学び合い』でよく言われる「全員80点以上」はクリアしてはいます。
でも、「説教」しました。
説教とは言っても、怒ったわけではありません。
「いつになったら平均100点(つまり、全員満点)をとるの?」
という話をしました。
加えて、この小規模校を卒業して中学校に行き、他校の子に「負けてしまうこと」を、わたしが危惧していることも伝えました。いわゆる「中一ギャップ」の話です。そして、負けないために「全員が、小学校でしっかり勉強した!」という自信を持って中学校へ進むことの大切さを説きました。
中学校に向け、「俺達は、しっかり勉強した!」と言えるクラスになろう。
今のあなた達は、ある程度勉強したら平均90点代はそれほど難しくない。現に、今までの最高は平均97点で、これだったら何度も出している。
だったら、次の目標は?100点でしょ?もっと勉強したら、いくでしょ?
という話をしました。


テストの点数なんて、そんなに重要でもないし、平均点なんて屁でもないと思っています。
けれど、低いよりも、高い方が良いとも思っています。
それって、「幸せは、お金じゃ買えない」と言いつつ、でも、幸せに暮らすにはお金が有った方が良いのに似ているかもしれません。
良い勉強かどうかは、点数だけじゃ計れません。でも、点数が取れないような勉強って、良い勉強でしょうか。そんな勉強、本当に楽しいの?


全国学力・学習状況調査を批判する人がいます。
「教師の授業が学力調査の結果に及ぼす影響なんて、誤差の範囲だ。地域格差の方が、結果に影響を及ぼす」
という教師の意見を目にしました。悲しく感じます。けれど、そういう考えを、完全に否定するほどの結果を、わたしはまだ、出せていません。(だから、次は5年生を担任したいんですよね。ここのところ、5年を持たないでの6年担任が続いているので。)


「誤差の範囲」なんてことを言う人も、一生懸命に授業しているのだと思います。そういうことを言う先生は、子供達に「学ぶ楽しさ」を味合わせたいと頑張っている人が多いようです。「子供達の学習に、競争を持ち込むな!詰め込みでは学べないことがある!」と真剣に考えているのだと思います。だから、「学校の勉強なんて楽しいと思っていなくて、塾で問題の解き方を教わっている子が大勢いる学校に負けたからといって何だというのだ」という人も居るでしょう。「点数の差は、家庭教育力の差だ。親の経済力の差だ」という人も居るでしょう。


けれど、そういう地域差や家庭の差なんて、どうでも良いことです。そういう差をなくす為に学校って在るのだと思います。「学校以前の差」がそのままで良いのなら、学校なんて必要ないでしょう?


わたしは、学ぶ楽しさも味わいつつ、テストの点数もちゃんと結果を出し、「学習レポート」という目に見える物も残せる、「圧倒的なクラス」を作りたいなあと思っています。
今の学級は良い線いってますが、まだまだ詰めが甘い!それは、子供達の甘さじゃなくて、わたしの甘さなんですけれど。


点数の話をすると、「点数をとらせるためのつまらない授業の話」と勘違いする人がいるでしょう。でも、違うんです。「点数をとること」と「学ぶ楽しさ」は矛盾しません。なんて偉そうに言っていますが、わたしも、テストの点数と学ぶ楽しさは矛盾しないということが分かったのは、最近ですけど。
嫌みを込めて書いておきますが、点数の話をすると「点数だけじゃない!」と勘違いする人や、学ぶ楽しさの話をすると「楽しいだけじゃ駄目だ!」と怒る人は、自分が「点数だけ」「楽しいだけ」の授業しかできない人です。


おっと。また、毒を吐いてしまった。


こういう話はブログでは難しいですね。
どこかで腰を据えて、じっくり話したいなあ。