『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

書くから、分かるまで勉強する

昨日のエントリーで書いた社会科の授業中。
わたしの目の前での男の子2名の会話です。


A君がB君の所にふらっとやってきて、尋ねました。
A君:「ねえ、サウジアラビアの民族衣装って、なんて言うの?」
B君:「ええとねえ、トーブとアバヤだよ」
A君:「どこに書いてあった?」
B君:「教科書に載ってたよ」
A君:「なんだ、そうか。サンキュー」
そして、A君は自分の机に戻り、教科書を開いていました。


このやり取りでわたしが嬉しく感じたのは、A君の「どこに書いてあった?」という質問です。(教科書なんて、ちゃんと見ろよ!と言いたくなっても言っちゃ駄目!)
サウジアラビアの民族衣装は、トーブとアバヤだ」という知識は、B君が説明しています。でも、それを聞いたからといって、すぐに理解し、覚えられるわけではありません。A君もそれをよく分かっているから、「どこに書いてあったの?」という質問が出てきたのだし、その後に教科書を見て確認したのでしょう。


上記のような会話を耳にすると、「丸暗記したり、まる写しをしたりするだけでは、勉強したことにならない」ということを子供達自身がよく分かっているのだと感じます。
算数の時には、
「本当に分かった?じゃあ、この問題一人でやってみてね」
なんて声も聞こえます。
いつまでもゴチャゴチャと話し合って「だけ」いる状態だと、学び合っているようで学び合っていないことが多くあります。何となく理解していても、本当に分かってはいません。ゴチャゴチャが悪いわけではありません。ゴチャゴチャは必要なことです。でも、話し合うことが目的になってしまい、ただお喋りになってしまうことが問題なのです。本人達は一生懸命に話し合っています。でも、話がノッテくると、何のために何の話をしているのかが段々と頭から離れてしまうことって、大人でもあるでしょう?
そんな状態だと、良いレポートは書けません。だから、書くということが頭にあると、自然に上記のようなやり取りが増えてきます。


「書く」という課題があるから、書けるようになるまで、分かるまで勉強する。
それが、インタラクティブ カリキュラムで得られる大きな効果の一つだなあと実感しています。