『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

学習習慣?


「学習習慣」という言葉をたびたび耳にします。この言葉は、全国共通でしょうか?わたしは、この学習習慣という言葉が、よく分かりません。


習慣というのは、「長い間繰り返し、そうすることが当たり前になったこと」というような意味です。ということは、例えば、
「チャイムがなったら席に着くように繰り返し指導していくと、そのうちに何も声をかけなくても、チャイムを聞いて子供達が自然と席に着くようになる」
というイメージで、「学習習慣を身に付けさせましょう」なんて言い方をすることが多いようです。
パブロフの犬の条件反射のようなイメージ。
他にも「名前を呼ばれたら『はい』と返事をする」「先生の話は黙って聞く」なんてことでも使われます。また、「家庭学習の習慣化」なんて言葉もよく聞きます。


でも、チャイムがなって席に着くのは、「習慣」なのでしょうか。繰り返し指導していく中で、身に付くのでしょうか。


わたしは、早く授業がしたいから席に着くという行動が自然だと思うのです。
また、わたしのクラスの子供達は、他のクラスと比べてしっかりと話を聞いてくれる方だと思いますし、わたしが口を開くと耳を傾けてくれる子が多いですが、わたしの話に価値があると思うから聞いてくれているのです。その証拠に、わたしの話のポイントがずれている時には、聞かない子がどんどん増えていきます。
それを力ずくで聞かせてばかりいると、集団の形が崩れます。それでも無理やり続けていたら、習慣化するんでしょうかね。わたしは、そんな指導はしたくありません。
また、家庭学習だって、その意義を教師が語り、それを感じてくれた子は継続して取り組みます。無理やりやらせ続けていれば、そのうちやるようになる。なんてものではありません。


敢えて習慣という言葉を使うなら、「長期に渡ってそれを継続するだけの意義を感じているからこそ、長く実行することができている」ものが、結果として習慣となる(なったように見える?)のではないでしょうか。
これにしたって、教師がその意義を語るのをやめたら、あっという間に失われてしまうでしょう。


「学習習慣」って何なのでしょう。本当にそんなものあるんでしょうか。
当たり前のように使われている言葉ですが、わたしにはさっぱり分かりません。