『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

宮城県で働く小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。2月に単著発売予定「流動型『学び合い』の授業作り」発売

繋がれないから、繋がる

わたしが仕事をする上で「自分の限界を理解すること」というのを大切にしています。
何が出来ないかを知ることは、何なら出来るのかを知ることに繋がるからです。


最近、いくつかのブログ・ツイッター等で「縦軸・横軸」の話を散見しました。
多くの教師は、「子供達と教師の縦軸をしっかりと作り、子供同士も結び付けること」が学級経営上必要だと考えるでしょう。
以前のわたしもそう考えていました。でも、最近はちょっと変わってきました。


以前は、教師がいかに多くの児童と縦軸を結ぶかを重視していました。
10割の児童と結び付きたいがそれは無理。頑張って7割か、8割か。
そんなことを考えていました。
でも、自分の限界を知りました。わたしがしっかりと繋がれる児童は2割程度です。しかも、その2割は時と場合によって変わります。
また、子供同士の結び付きについても、考えが変わってきました。
以前は、全ての子供がしっかりと結びついている状態を理想だと考えていました。がっちりとスクラムを組んでいるようなクラス。でも、それって危険だということが分かりました。強固で固定的な結び付きを管理する能力は、わたしには無いのです。そんなことを求めると、子供達の関係性がおかしなことになることを知りました。


でも、わたしと全員が繋がれないからといって、学級がバラバラに崩壊するわけではありません。逆です。全員とは繋がれないことを認識して戦略を立てるからこそ、全員が繋がっている学級が作れるのだと思います。


現時点でわたしが行っている学級経営戦略は、次のようなイメージです。


1.まずは学級の2割程度の子にわたしの考えていることを理解してもらう。ただし、その2割の子が誰なのかは分からない。(もちろん、ある程度の予想はつくけれど、完全に当たることはない。)なので、全体に対して、わたしの考えを示すことが必要。
2.この段階で2割程度が動いてくれない時には、こちらの考えを理解してもらえなかったか、こちらの考えを拒否されたかのどちらか。それは子供達を見て判断するしかない。
3.その判断によって、伝え方を変えるか、方針を変えるかを決める。ただし、今までのわたしの経験では、方針を変えたことはない。(つまり、子供達にとって不利益となるものを提示したことはないつもり。)
4.「2割」が動き始めたら、次は「2割」によって残りの8割のうち「6割」を動かしてもらうことが必要。その時に語るのは、「2割だけでは、自分達の幸せは保証されない」ということ。
5.「6割」の子達は「2割が動いても、自分は動かない。でも、3割が動いたら自分も動く」という子がいる。また、「3割が動いても、自分は動かない。でも、4割が動いたら自分も動く」という子がいる。この時期には、教師の価値づけによって、その「あと1割」を増やしていくことが効果的。
6.やがて、教師の働きかけがなくても、「みんなが動いているから、わたしも動こう」という流れがやってきてどんどん動く子が増える。最終的には8割が動くことになる。その分岐点までは教師のテクニックが有効。
7.ただし、教師のテクニックでは動かないのが「最後の2割」。この子達は教師がどんなに誉めても、怒っても動かない。この子達が動くには、「最初の2割」と「6割」の合わせて「8割」が縦横無尽に動いていることが必須。特に、最初の2割が気持ちよく走っていること。その中でいつの間にか巻き込まれていく。他の子と繋がっているのではなく、繋がりの中に絡み取られていくイメージ。
8.とは言っても、最後の2割が繋がれずにいるのを黙って見ているのは、つらい。教師も、子供達もつらい。2割の当人ももちろんつらい。それを和らげるシステムがあった方が良い。現時点でのわたしの答えは「繰り返し」である。
「大丈夫、次もやってみよう!」
これが言えることで、何度もトライ&エラーをしながら、8割が2割を巻き込んでいく。
9.最後の2割をどうにかしようと弄ってしまうと絶対に失敗する。教師はどうすることもできない。ちなみに、子供だってどうすることも出来ない。自然に巻き込むことが最も安全かつ確実。

こんな感じ。
文章だけだと、伝えるのが難しいですね。
でも、まあそれほど外していない戦略だと思っています。
もちろん、これからも常に刷新していきますけれど。