『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

温めない

「みゆき会」の時に話したことですが、わたしは子供達を温めません。
もう少し詳しく書くと、温めるための努力をしません。
これは坂内さん、古田さんと話していて出てきた言葉なのですが、「一生懸命に勉強していれば、子供達は勝手に温まります。」
喧嘩をしていれば「喧嘩すんな。」と言いますが、その程度。喧嘩の解決方法なんて教えません。


これだと、非常に冷たい人間のように受け取られるかもしれませんね。
もちろん、わたしだって「暖かい学級」を作りたいと願っています。暖かい人間関係の中で、心温まる交流をして欲しいと願っています。
けれども、わたしは『学び合い』の人間なので、「温め合うのは子供達の仕事」と考えているのです。
そして、「人間は、教えなくても、人と関わり合える。お互いを温め合うことなんて、本能で出来る」と思っています。


教師がやることは、課題を設定し、その達成が十分かどうか評価すること。
その課題を全員が達成することにどんな意義が有るのかを語ること。
そういった子供達には出来ないことをやれば良いのであって、子供達が出来ることは「勝手にやって貰えれば結構です」というスタンス。


教師が温めることに一生懸命になってしまう『学び合い』を、わたしは「助け合い型『学び合い』」と名付けました。わたしは経験的に「助け合い型」の危険性を知っています。
温め合い方を教師が教えるというのは、温め方を教師が限定するということです。それは、余程の指導力がある教師でないと失敗する綱渡りのような指導です。もちろん、温め方の一例を示すことが有効な場面もあるでしょう。けれど、それと同じ数だけ子供達の足を引っ張る可能性があるのだという自覚をもっていないと、子供達の苦しさを見逃すだろうと“わたしは思います”。


この思いを「自分の価値観」としてだけではなく「世の中の価値観」として通用するレベルに高めるには、どうすればいいのかなあ