『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

イメージではなくリアル

学校や授業について話していると、時々、自分が「イメージの世界」に浸ってしまうことがあります。
例えばこんな感じ。


「勉強って、楽しむことが第一だよね。やっぱり、楽しくなくっちゃ何事も身に付かないもん。苦しいことや辛いことを我慢しても、絶対に勉強なんてできるようにならないよ。ストレスは無用。schoolは、暇つぶしの場所っていう言葉が語源なんだら、楽しいかどうかが第一なんだよ。」
って話すと、確かにそんな感じはします。一方で、
「人間って、ある程度追い込まれたり、ストレスを感じたりすることがないと、成長できないよね。今のままで何の悩みも問題もなかったら勉強する必要がないんだから。課題があって、それを解決したい、解決しなければならないっていう負荷があるから、子供たちはそのために学び合うんだよ。楽しいだけじゃ駄目。負荷がなければ、学び合いなんて起こらないよ。」

なんて言うと、そんな気にもなってきます。


どちらも、なんとなく正しそうなイメージ。


じゃあ、現実は?
多分、それぞれどちらの考えにも(そして、多分、どんな考えであっても)、賛同する人も反対する人も居るのでしょう。その結果、中庸だらけの世の中になり、あまり大きな変化は起きず、結果、幸せになれない人が増えていくイメージ。




それぞれ異なる価値観の中で、全員が幸せになるにはどうすればいいのか。
イメージの世界ではいくらでも答えが出ます。色んな人が色んなイメージを語っています。ただ、それが本当に現実化されるとは、わたしには思えません。



わたしにとって、イメージではなく、現実的な「解決策」を見せてくれたのが『学び合い』でした。
なぜなら、『学び合い』は無理なことは無理だという考え方ですから。
例えば、10割を求めません。(「みんなが出来る」も10割ってことではありませんが、そういう誤解をしている人が多いですね。)求めているのは、2割なのです。(って書くと、「みんなが出来る」も、2割と誤解する人が居そうですね。これを文章化するのはわたしには無理かな。)



世の中の教師の2割が変われば、世の中が変わると思うのです。2割の教師が頑張れば、「一人も見捨てずに、自分も含めた全員が幸せな世の中にしたい」と強く願う子供達を生み出せます。毎年その数は増えていきます。それが臨界質量を超えた時、世の中全体が変わるはずです。


「ある素晴らしい考え方」を10割の人に信じてもらうのは、イメージの世界では可能でも、現実には無理です。『学び合い』は10割は無理だという前提に立った理論です。8割でもない。5割でもない。2割なのです。それなら実現できるんじゃないかと思っています。しかも、教師にしかできない、平和で民主的で、全員を幸せにする。


イメージではなく、リアルなレボリューションです。