『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

語り

わたしにとって絶対に削れないものは「語り」です。
わたしの『学び合い』は語りこそが不可欠なものです。


ここ2、3年のわたしの学級経営は、こんな感じで進んでいます。
1 学級開きには「日本一のクラスになろうぜ!」と、子供達に語る
2 最初は、子供達は怪訝な様子で「今度の担任は変な先生だ」という様子。
3 日本一を目指す上で、「教師が教えることの限界」と「自分たちで学ぶことの有効性」を何回にも分けて語る
4 その気になる子供が出てくるが、でも、そう簡単には信じられない様子。
5 「日本一のクラス」の具体的なイメージを、何度も語る
6 子供達が学び合うことの良さと自分の成長を実感し、そこそこ楽しいクラスと感じている様子。
7 「そこそこ楽しいクラス」でとどまることの危険性と、「日本一」を目指すことの意味を繰り返し語る
8 本気になる子供が出てくる。
9 普段はニコニコしつつ、問題が発生したらそれを見逃さず、その問題を放置することが学級の構成員にとってどれほど有害なのかを語る
10 本気になって問題を解決しようとする子が出る。
11 ニコニコと見守りつつ、問題が発生したら、また語る
以下、繰り返し。


こう書くと、のべつまくなしに語り倒しているようにも見えますが、そうではありません。
4月当初は、授業の度に語ります。1日に何度も。けれど、1回1回は短時間です。そして、それらの語りは全て「日本一のクラスになろうぜ!」という最初の語りに繋がっていきます。
最初から
「先生は、日本一のクラスにしたいんです。」
「はーい!」(全員納得!)
みたいなクラスは有り得ないし、気持ち悪いですよ。徐々に理解して、段々とその気になってくれればいいのです。
逆に、わたしがいくら語っても、それに子供達が乗ってくれないのだとすれば、それは、子供達の問題ではなくわたしの問題だと思います。わたしの語る夢が、子供達にとって魅力のないものだったり意味のないものだったり、また、実現不可能だと思われていたり。


「先生」とは子供達の「先」を「生」きる者だと思っています。未来を見ているのが先生だと思うのです。
だから、子供達全員にとって意味のあるプラスの夢を語って聞かせたいのです。
そして、それがただの空想なのではなく、「この先生にはそれを実現するだけの具体的なビジョンがあるのだな。」と思ってもらいたいのです。
そういう幸せな未来像をかたちづくこと。それが、わたしにとってのかたる、という行為です。
それがある程度できたら、語る回数は激減します。


ちなみに。
「日本一ってどうやって決めるんですか?そんなの決めようがありませんよね?」
なんていう質問を「教師」からされたことがあります。もちろん、子供には語っています。