『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

旗を立てる 1

最近、複数の若い先生から授業についての相談を受けました。

簡単に言うと

「授業の課題ってどうやって作ればいいんですか?」

という質問です。

この手の質問はよく受けるのですが、「教科書のここを参考に」とか「ワークテストの問題を参考に」とか「学習指導要領のここがポイントで」とか色々と課題の作り方をお教えしてはいたのですが、自分の中で何となくピンときていませんでした。

だって、こういった方法で課題を作ることは可能なのは事実だし、わたしだってそうやって作ることはあるけれど、でも、だいたいの課題は「自然に湧いてくる」からです。ですので、「授業の課題ってどうやって作ればいいんですか?」という質問に正直に答えるとするならば、

「教科書見て、指導要領の中身を思い出して、子供達のことを思い浮かべていれば、自然に湧いて出てくるでしょう、アイディアが!」

って感じでしょうか。↑やっぱり役に立たないですね、わたし。

 

けれど。

わたしが心がけていることがやっと分かりました。それが昨日書いた「より高く険しい山に、より太く揺るがない旗を立てる」ということ。

何度か書いていますが、わたしは授業を登山に例えて考えることがよくあります。これも多分、わたしのオリジナルじゃなくて、どなたかの受け売りなんですけれど。

で、一斉授業とは、授業者が子供達を山の頂上に引率して連れて行くようなイメージ。もちろん、授業者の個性によって、整然と整列し怒鳴り散らし一糸乱れぬ集団行動をとって登る授業もあれば、列は自由で歌ったりクイズを出したり花を愛でたりしながら和気あいあいと登る授業もあるでしょう。グループを指定してグループ毎に登る場合もありそうですね。

けれどアクティブ・ラーニングや『学び合い』の場合は、授業者が旗を立てるのです、「この山のあそこがゴールですよ」というように。で、「あそこまで行ってくださいね、はい、どうぞ」と任せます。ですから、ゴールを示す旗が低くて見えなかったり、途中でグラグラと揺れたり、こともあろうか位置が途中で変わったりすると、子供達は迷ってしまいますし、場合によっては歩みを止めてしまうでしょう。

ですから、まずはしっかりとゴールを示せることが授業者には求められます。もう少し具体的に言うと、「この授業ではこれが出来るようになる」というのを児童(の2割以上)が分かるように示せることが大切です。旗が低すぎて児童に見えないようでは児童はアクティブに動けません。わたしは今までの経験を基にしつつ、指導要領改訂や教科書を素材としてゴールの位置を瞬間的に判断していたんですね。

とは言え、人間ですから間違いはあるでしょう。そういう時に「違うよ~、ゴールはここだよ~」と示し直す必要はあります。けれど、「やっぱりこっちだよ」とゴールを頻繁に移動させていたらアウトです。

 

 

そして。

『学び合い』においては、それを徐々にレベルアップさせていきます。この点については、また後日。