今、国語で新しい実践をやっています。
この本に紹介されているメゾットで、児童が「問い」を立て、それを探求する学習です。
最初に取り組んだ単元は「ごんぎつね」でした。
例えば
- ごんはうたれた時は幸せだったのか。
- ごんはうなぎをぬすんでころされたのに、なぜ幸せなのだろうか。
- ごんは兵十がいなかったら、どうなっていたのだろうか。
なんて面白い問いが出されました。それに対する答えも、なかなか楽しめました。
- ごんは、兵十がいなかったら手伝うやさしさ、おんがえしを知らなかったかもしれない。ずっといたずらばっかしかやっていなかったかもしれない。なぜかと言うと、ごんがいたずらをしてしまって、兵十のお母さんが死んだ。だから、自分は悪いことをしてしまったと思った。そのかわりに兵十がいなかったら、やさしさを知らないでいた、知らなかったかもしれない。
- ごんはつぐないをして幸せになったのではなく、ごんはちゃんとつぐないをしたという気持ちから幸せになったと思う。なぜなら・・・(以下略)
こんなものがゴロゴロと。これらの読みは、もしかすると「国語教師好み」ではないかもしれません。私好みというわけでもありません。でも、子供達の「個性」が出ているという点で、私はこういう読みが大好きです。
ポイントは、私はコントロールしていないところ。集団が産み出した読みなのが、素敵でした。
今は「クラスで話し合おう」という、簡単に言えば学級会の単元です。子供達から出された問いは、
- どうして司会がいるのに、副司会もいるのか
- 司会以外の役割のどこが重要なのか。
- フロアの人の大変なところは何か。
なんてもの。もちろん、他にも面白いものがたくさん出ました。
この問いを受けて、子供達は
- 実際に、話合いをする。
- その映像を見てふり返る。
- 反省点をもとに、話合いをする。
- その映像を見てふり返る。
- 反省点をもとに、話合いをする。
と、現時点で3回の話合いをしながら、問いの答えを探しています。めちゃくちゃいい感じです。私は「学級会」には構造的欠陥があると思っているのですが、でも、それをちゃんと補おうとする動きがあるのが面白いですね。確実に話合いが進化しているし、それを子供達が実感しているのもイイナアと思います。
単元の終わりには、それぞれの発見をまとめ、レポートを書く予定です。楽しみです。(ごんぎつねは、レポートではなくノートにまとめたので。)
この「質問づくり」の実践は、これから挑戦する方も少なくないでしょう。多分、質問は作れると思います。この本をちゃんとじっくり読んで、納得できた方なら。良い本ですから、これ。
問題はその後ですね。
最大で「人数×3」の問いが出て、それを各々が学べるにはどうすればいいのか。しかも、学習指導要領で求められる内容をちゃんと抑えて。そこが難しい!と感じています。
やってみた感想は、やっぱり難しい面もありました。でも、シンプルな『学び合い』とは相性が良さそうです。
この本はゴリさんから教えて頂いたのですが、最初はこの実践に取り組むかどうか、ちょっと悩みました。授業に何かを加えるのには、本当に本当に慎重派のビビりなんです。けれど、やってみて良かったなと思います。ゴリさん、ありがとうございます。
この実践についても、ある程度しっかりとまとめてみたいですね。それに、国語以外の授業にも展開していくために、構想を練っています。これが形になれば、私の授業は、
- 「質問づくり」で問いを立てる。
- 『学び合い』
- インタラクティブ カリキュラムでまとめ(レポート)
という流れでいけそうです。単元計画表も卒業だあ!楽しみ楽しみ♪