『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

本気

書きにくいけど書いてしまいますが(^_^;)、多くの学級には「一人も見捨てない」とは真逆な学級文化が形成されています。明確に「見捨てている」わけじゃないんですよ。悪意を持って見捨てているケースなんて報道でしか見たことがありません。私は教員人生の中で実際に見たことはゼロです。そうじゃなくて、多いのは、例えば「あの子は仕方ない」なんて感じでしょうか。
だから、『学び合い』を本気でやるならば、この時期には学級文化の刷新が必要だと感じています。教員が強引に進める方法もあるかもしれませんが、でも、私は「涵養させる」を理想としています。というとカッコいい感じがしますが、まあ言ってみれば「ネチネチと説得していく」ってだけですね。

でも、これはこれで苦しいですね。教員が説得できる子なんて一部なんだと、本当に実感します。2割程度とよく言われますよね。ウチのクラスだと、2割ってたった3人ですから。ほんとにちょっとです。そして、中にはどんなに説得しようとしても無理な子もいるでしょう。「一人も見捨てない」の文化になじめない子。そういう子を強引に変えようとすると、絶対に失敗します。止めた方がいい。
けれど、難しいのが、「この子は無理。仕方ない」と思ったとたん、それは最初に書いた「あの子は仕方ない」という「見捨てないとは真逆」の状態になってしまうんですねえ。だから、無理だと分かっていても仕方ないとは思ってはいけないんじゃないかな。

じゃあ、どうすればいいのか。
答えは「ケースバイケース」としか言いようがないのですが、でも、私は基本的に「それでも分かってもらおうと説得する。ただし、個ではなく集団に伝え続ける」という戦略です。集団に語りかけるのはもちろん、時には「個に伝えているふりをして、全体に聞かせている」という場合もあります。それによって、2割が納得し、6割も着いてきてくれます。そして、気が付けば残り2割を巻き込んでいくのです。「あの子は仕方ない」を見破られると、それは無理なんじゃないかと感じています。
時には「どう言えばいいか判断がつかず、言葉がでない状態」とか「見えているけど見ていない状態」とかになってしまうんですが、でも、可能な限り伝えることをあきらめません。
結局はそこに「教員の本気」が現れると思っているからです。
本気かどうか。最後はそれしかないなあと思いながら、日々、ネチネチやっています。