若い頃は「授業で何をやろうかな」とばかり考え、新しい「授業のネタ」を探し、漁り、試してばかりいました。
でも、それだと子供達が育たないんですよね。
楽しそうなんだけれど、力がつかない。
悪いクラスじゃないんだけれど、イマイチ覇気がなかったり、逆に、休み時間に荒々しくなったり。
典型的なのが「先生、次は何をやればいいんですか?」という言葉。
力のある先生のクラスと比べて、自分のクラスが幼くも感じました。
何故なんだろう。ずっとそんな悩みを抱えていました。
もちろん、今も同じようなことで悩むのですが、でも、その原因は徐々に見えてきます。私が誘導し過ぎだったのです。
「何をやろうかな」を抜け出した私が考えるようになったのが「何ができるようになればいいのか」でした。
つまり、授業のねらいを意識するようになったのです。
それは子供達に「ここを目指して勉強してね」と任せる第一歩であり、同時に、「子供達をここまで育てたい」という願いを持ち始めた時期なのかもしれません。それが私にとっての「授業の第2段階」でした。
けれど、この第2段階はそれほど上手くいきませんでした。
クラスがめきめき良くなっていったなんてわけでもありませんでした。研究授業ではそこそこ褒められるようになってきたのですが、でも、満足感は低かったのです。
理由ははっきりしています。私が望むほどには、子供達が育っていかなかったのです。
子供達をもっと育てるためにはどうすれば良いのか。
そこでヒントになったのが「単元レベル」という発想でした。