初任者の頃は、教員としての「常識」も「仕事」も全く分からなくて、「自分は教職に向いていない」「辞めた方がいいのだろうか」としょっちゅう悩んでいました。経験を積んで、仕事を覚えたら、少しは楽になるのかな。そう考えて、辛さに耐えていました。
ある程度はその通りで、年を経るにつれて少しずつ楽になった面はあります。少なくとも、初任者の時と比べれば、楽しく仕事ができています。
でも、別の悩みが後から後からわき出てきます。仕事を覚えれば覚えるほど、常識を知れば知るほどに。
それとも、まだ仕事の覚えが悪いのかも知れません。それに、常識を知るのと、染まるのは別の話だし。
結局、今でも考えます、「自分は教職に向いていない」「辞めた方がいいのだろうか」と。なんて言うと、じゃあ辞めろと言われそうですが、それでも辞めたくないのは、教員としての幸せを知ることができたから。
悩むのも、辛いのも変わらないのですけれど、経験を積んで変わったのは、この「幸せを知ったかどうか」ですね。
若い先生方の中には、かつての私と同じように悩んだり辛かったりする方も多いでしょう。でも、その中で「教員の幸せ」を是非見つけて欲しいと願います。
その貯金が、いつか貴方を救ってくれます。……多分。