自分のやっていることを意識的に言語化するシリーズとして(いや、シリーズ化するかは分かりませんが)、私が意識していることをちょっと書いてみます。
今日は、私の『学び合い』を支える基礎技術として、「声の出し方」について。
私が使い分けている声の出し方を紹介します。
1 普段の声
通常の「朝の会」や授業の説明場面では、私が楽に話せて子供達が楽に聞ける声の出し方を意識しています。コツは肩の力は抜いて、でも、お腹はちょっと力を入れること。大声じゃないけど、教室の一番後ろまで聞こえる声です。
力の入った声は、聞きにくくて疲れませんか?でも、聞こえない話はめちゃくちゃイライラしますよね?自然な声で、でも、ちゃんと聞こえるようになりたい。そう意識しています。
基本的には、演劇やってた時の発声を思い出してやってますが、舞台と教室では勝手が違うので、練習はしてます。
私がやってる練習は簡単で「放課後の教室で話す」。教室の後ろにスマホを置いて録音してみてもいいかも。私はやったことないけど(笑)
2 落ち着かせる時の声
子供達がざわついている時は、わざと小さな声で話します。時間がかかっても静かにさせ、教室の後ろにギリギリ聞こえるくらいの声でシットリゆっくり語りかけます。先輩が使っているのを見て、真似をしたテクニックです。
静かにさせる時には「音」に関しては妥協せずシーンとさせますが、でも集中して聞けてない子がいても多少妥協します。そうじゃないといつまでも話せないからです。静かに語りかけることで少しずつクラスが落ち着いてくるなあと感じます。聞いてない子には、誰かが教えてあげてね、と頼みます。
3 叱る時の声
叱る時は、大きくハッキリと。でも、怒鳴らず短く。腹筋に力を入れてドン!と声を出します。
「こんなんで何が『日本一』だよ!」
みたいなちょっと熱くて恥ずかしいことも、気合を入れて「ポンっ!」と出します。本当は恥ずかしいんですよ、おっさんでも!
でも、叱る声を意識するようになったら、怒ることが少なくなりました。怒鳴り散らすのを防ぎ、理性的に指導するためにも、意識的に叱れるって大切だなあと実感してます。
4 雰囲気を上げる声
例えば、褒める時。暗〜い声で褒めてちゃダメですよね。明るく褒めてあげたいなーと思います。その方が子供の気持ちも上がりやすいでしょう。
雰囲気を明るく上げていきたい時は、1の普段の声よりもトーンを上げて、高めの声を心がけています。
5 体育館や校庭の声
厳密に言えば、体育館と校庭では声の出し方をちょっと変えているですが、どちらも「通る声」という意味では共通してますね。イメージとしては、3と4を合わせた話し方。お腹に力を入れつつ、トーンは高めです。
ただし、これもあまりに力が入り過ぎると聞きにくいかも。お腹じゃなくて、喉や肩に力が入った声って、聞いていて疲れるんですよ、私。やっぱり、お腹なんですよね。
6 一対一の声
授業中、特定の子にだけ語りかける声です。「ひそひそ声」「こそこそ声」とは別物です。こんなおっさんに耳元で囁かれたら気持ち悪いでしょ?だから、一対一で向かいあって、他の子のジャマにならないように配慮しながら話します。私の授業を参観してくださった方は、たまに私が一部の子にだけゴニョゴニョと話しているのをご覧になったかもしれません。ああいう時、私はガサツなので声がデカくなり過ぎがちなんです。だから、小声を練習しました。イメージとしては「とつとつ声」。これは実際に聞いてもらわないと難しいですね。
7 マイクの声
マイクで喋るのって難しくないですか?
教員になりたての時には、広い校庭でマイクを使って話すが苦手でした。遅れて耳に入る自分の声が邪魔になって何を話しているのかわけが分からなくなりました。
マイクで喋るのも、慣れが必要だと思いますし、慣れるには練習が一番だなあ、やっぱり。
こういうことを書くとなんか偉そうで嫌だな。
これが『学び合い』には必須な技術だ!という気はさらさらございませんので、誤解しないでくださいね。あくまで、私が気を付けていること、私の『学び合い』を支えていること、にすぎませんから。
それに、どんなに声の出し方を練習しても、伝えたいことが無ければ、無意味でしょう。でも、伝えたいことがあるなら「より伝わるように伝えたい」と願うのは自然なことだと思います。
さて、次は何のことを書こうかなー。