『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

「教えない」もテクニック

時々、「『学び合い』では教員は教えてはいけない」という言葉を聞くと、「まあ、方便としては、そう言うしかないよね」と思う一方、不正確だとも感じます。子供たちに対して「先生は教えません」と言うのも、説明不足かもしれません。

 

私は、子供たちには「先生は全員に教えられません」と言います。教えないのではなく、教えられないのです。でも、全員を助けたいとも思っているのだと伝えます。「だから、みんなでやって欲しい」のです。

また、保護者さんには「教えるべき時には、しっかり教えます。でも、その時って、皆さんが考えているよりもずっと少ないのですよ」と伝えます。プロとして研鑽を積んできた結果として、そう思うからです。

 

教員が教えようとすると、とたんに子供たちは受け身になります。教員の意を汲むのが得意な子ほどそうです。ですから、可能な限りこちら側の「教える気」を削ぎ落とさないと、子供たちは「どうせ最後は先生がやるんでしょ?」と受け身にさせてしまう失敗は、何度も経験しています。だから、「教えない」と宣言することで、子供たちが受け身になるのを防ぐのもアリでしょう。でも、それも「テクニック」にすぎません。教えない振りをしても、教員が最後の美味しいところを持っていこうとすれば、子供たちはっと言う間に受け身になりますから。