ちょっと昔に経験したことです。
新年度最初の職員会議。校長が
「先生方、どうかAに気を付けてくださいね」
と話をしました。職員会議の要項にもちゃんと「Aに気を付けましょう」と書かれています。私は元々、Aに気を付ける派。ですから、Aに気を付けて(と言ってもそれまで通りにしていただけですが)過ごしました。けれども、他の方々は気にしていない様子。Aに気を付けているのは、私の他には数名だけでした。
一方、他の方々は別のコトが気になったのようです。きっかけは、教頭との会話中に校長がふと言った
「Bをやらない先生は、◯◯を下げます」
という言葉。それ以来、他の方々はBのことが気になって気になって仕方がないようでした。でも、Bのことなんて、校長は最初の会議では一言も言っていません。その後の会議でも話題にしていません。それなのに、多くの人(その中には私も含まれます)がBを気にして仕事をしていました。
きっと、多くの人の「本音レーダー」がその校長の本音をキャッチしたのでしょう。会議で発した「Aに気を付けて」という言葉は建前で、「この人はBのようなモノで部下を評価するんだな。部下に優劣をつけて見ている人なんだな」と。
意識的に選んで語っている言葉よりも、無意識のうちにポロっとこぼした言葉の方が本音に近いのかもしれません。ああ、きっと私も知らないウチに、子供達に本音をキャッチされているのでしょう。私にできることは、見抜かれても恥ずかしくないように、自分の心を磨くことだけですね。