『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

チャレンジしてね。

『学び合い』による授業で私が犯した失敗の一つに「なんで見捨てるんだ!」があります。

どういうことかというと、「友達に聞けないし、周囲もなかなか声をかけられない子」が気になって気になって仕方がなくなり、

「どうして分からない子がいるのに教えないんだ!!!」

と怒ってしまったのです。力づくで学び合わせようとしちゃったんですね。

言うまでもなく、こんな授業は最悪です。『学び合い』でもないのはもちろん、教育ですらありませんね。こんなことをしてしまったら、子どもたちからの信用は急降下。

この時は謝りに謝って、私が何に焦っていたのかを素直に伝えました。

 

今は、そんな時には

「チャレンジしてね」

と話します。そして、こう続けます。

「仲良しとおしゃべりするのは、まあ、簡単です。でも、それ以外の人に、教えてと聞くことは実に難しい。教えるよと歩み寄ることも本当に難しい。大人でも、できない人がたくさんいるんです。

でもね、聞けない人や教えられない人は、人生で損をします。私はみんなに得をして欲しくて、今のうちから多くの人と関わる練習として、こういう授業をしています。

教わることも教えることも、最初からみんなができるのならば、わざわざ『学び合い』による授業なんてやる必要ありません。4、5人の仲良しだけの学び合いは簡単にできます。でも、見えない壁を乗り越えるのは難しい。難しいからやるんです。そして、難しいことができるようになれば、将来役に立ちます。

みんなならできると思うんです。できるんだから、少しずつチャレンジしなくちゃいけません。そこは厳しく求めます、みんなならできるはずだから。」

 

こういう話は頻繁にはしません。時々です。ここぞ!という時だけ。普段はあっさり爽やかに「壁を越えるチャレンジしてね」って感じ。

熱く語ることを日常にしてはいけません。濃いものは、飽きられますから。私が「爽やか」を自称するのを冗談だと受け止めている方がいらっしゃいますが、それは大間違いです。普段はあっさり爽やかに求めます。でも、ここぞという時には熱く、濃く。この見極めが重要ですね。