もうすぐ1学期が終わります。
さて、みなさんは4月にやっていたことのうち、今でも継続できていることはいくつありますか。
例えば、私は、4月当初は授業中に褒めまくっていました。
「教えてって言えたね」
「どんどん説明できて素晴らしいね」
「今の説明の仕方、うまいなあ」
「クラス全体を見て行動できているね。素晴らしい!」
が、だんだんと尻窄み。それでも子どもたちは「高橋先生はよく褒めてくれる」と言ってくれますが、でも確実に減っていますね。このままでは、2学期が心配です。
それに、私が頑張って褒めても、どうしてもムラが出てしまいます。何度も褒められる子もいれば、全く褒められない子がいたかもしれません。そうならないように努力していますが、全員を平等に褒めているとは、自信を持って言えません。
それを防ぐ方法は、大切だと思うことは、子どもたちにやってもらう!
「大切だと分かっているのだけれど、でも、先生一人では限界があるし、不公平になる。だから、みんなの力を貸してください。その方が絶対にいいクラスになるから」
と頼むのです。そして、授業中に教えてもらったらどんどんお礼を言ったり、振り返りの時に、誰のおかげで分かったのか、誰に助けてもらったのかを書いたりしてくれるように伝えます。つまりは、誰を褒めるのかは子どもたち自身にやってもらうのです。
このように、授業でも学級経営でも、大切なことはどんどんやってもらうようにします。
私のこういうやり方に対して
「教員が果たすべき大切な役割というものがある。それを児童にやらせていいのか」
という批判を受けたことがあります。なるほど、そういう方もいらっしゃるのは理解できます。ここは子ども観の違いがあって、どうしてもすれ違いは否めないなあ。でも、私としては、大切なことだからこそ、子どもたち自身にやってもらいたいのです。
もし、これをお読みの皆さんに、4月当初に大切にしようと思っていたけれど7月まで継続できていないものがあるなら、1学期のうちに子どもたちに伝えておいてはどうでしょう。
「大切なことなのに、継続できなくてすみません。2学期にはみなさんの力を貸してください」
って。黙って夏休みに入ったら、信用が下がったままです。一部の児童には「先生は、4月には◯◯って言ってたけど、あれってどうなったんだろう」と思われているかもしれませんからね。
だから、私は1学期のうちに言っておきます。そう言っておいて、2学期にやらなかったらますます信用はダウンですけれど。
ところで、授業中に褒めるという行為は、そのうち子どもたちに止められます。
「先生、うるさいです!」
って。子どもたちが授業の主導権を握ってきた証拠です。