教員は、子どもたちの「力不足」を責めてはいけないし、できないのを子どもたちのせいにしてはいけない。私はそう思っています。
「どうしてこんなこともできないんだ!」
「ちゃんと話を聞いていなさい!」
かつてはそんなことを言ってしまったこともありますが、それは間違いでした。私が、できるようにさせられなかったこと、ちゃんと伝えなれなかったことが悪いのです。
私は子どもたちの「指導者」ですから、子どもたちができないのは、私の指導が悪いということ。責めるのはお門違いです。
また、同僚の「力量不足」も責めてはいけないでしょう。
「どうしてこんなこともできないんだろう」
「もっとちゃんと勉強して欲しいもんだ」
そんな風に考えていたこともありますが、これも間違いでした。それは、自分より「下」がいると思うことで安心したいだけでした。実際は、私は同僚の助けを借りて仕事をしているのですから、勘違いも甚だしい話です。学校に自分一人しかいなかったら、仕事になりませんものね。
でも、子どもたちに対して、自分の力不足を開き直らないようにしています。「私は子どもたちを指導するに十分な力量がある」と勘違いしてしまうのも危険ですし、「力不足だけど、頑張るつもりもないなー」と自分に甘くなってしまったら、私の話を聞いてもらえません。
自分の力量不足を自覚しつつ、「それでもみんなを幸せにしたいんだよ。成長して欲しいんだよ」と伝え、私にできることを惜しまない。その誠実さが重要なのだと思っています。