今、今年中に出るか出ないか分からない書籍の企画が一つ進んでいるのだが、それが形になったら、次に取り掛かりたい思っているモノがある。それは「『学び合い』で学ぶ人たちへ、語りかける本」だ。教員向けではない。『学び合い』の授業で学んでいる小学生、中学生が読むものだ。最初は、書籍としての本でなくてもよくて、電子書籍やblogやSNSの方がいいのかな?とも考えたが、でも、「若者はSNSの方が読むだろう」というのもいささか短絡的かな、とも考えている。
内容は、例えば
- なぜ、一人も見捨てないことが、君にとって得だと言えるんだろう。
- クラスの中で「見捨てている」「見捨てていない」って、どこで判別されるのだろう。
- 「教えるよ」と言ったら、断られた。どうすればいいかな。
- どうしてもキライなあいつ。どう付き合えばいいかな。
- 一人で学ぶのは悪いこと?
- 『学び合い』で育つ力が、どんな風に将来の役に立つの?
なんてものを考えている。こういった問いに対して、『学び合い』実践者が、
「それはね、…」
といった感じで語りかけるのである。一つの問いに数名が応える方が良いかな。いくつかは、クラスの子ども達に回答してもらっても面白いなあ。
多分、こういった内容をネット上にアップしても、読んで欲しい層には届かないと思っている。また、私達が書いた内容を、他の教員が真似をしても効果はないだろうし、むしろ逆効果だろう。先日の仙台『学び合い』の会で、私の後輩の奥山さんが、
「なおたかの真似をして語っていたら、だんだん上手くいかなくなった。自分の言葉で語らなければ、意味がなかった」
という趣旨のことを言っていたが、そういうことなのだ。
じゃあ、どうするか。
『学び合い』の教室に1〜2冊置いてもらい、時々、手に取ってもらえたらいいなあと思っている。もしくは、担任の先生が「音読」をしてもいいだろう。引用と真似は似て非なるものだ。借り物の言葉をあたかも自分のもののように語るから、子ども達に見限られるのだろう。それより
「この本にはね、こんなことが書いてあるよ。私も大切だと思うから、聞いてね」
と言う方がいい。こういう時、やはりネット記事よりも書籍の方が説得力がある、と考えること自体が古いのかな??
また、小中学生向けの本なら、保護者さんにも読んでもらえるだろう。保護者さんに『学び合い』のメリットを伝える道具にもなり得るだろう。
この話は、何の形にもなっていないのだけれど、この夏に構想を練っていきたい。そして、今の企画が形になったら、こちらに手を付けたい。そのためにも、S社のSさんにはお忙しいところ恐縮なのだけれど、企画を進めていただけるように切に願っている。
なにとぞ〜、なにとぞ〜お願いいたします〜。