今回の新型コロナウィルス感染拡大予防に関わる休校で、少なくない人が
「これで学校が変わるんじゃないか」
と期待しているようだ。
曰く、ICT教育が進むんじゃないか。
曰く、余計な行事の削減が進むんじゃないか。
曰く、学校の価値が見直されるんじゃないか。
私も、期待しないわけではない。これをきっかけに、学校が良い方向に変わったら嬉しい。
でも、多分、ない。
9年前に「これで変わる」と期待した私は、それから今まで続いている悔しさと共にそう感じる。
報道を見ると、既に一部の自治体で「早く戻そう。元に戻そう」という動きが始まっている。それが子供たちのためになるのか、それが10年後、30年後、50年後につながるのかを考えるよりも、「通常通り」に少しでも近くすることが優先されるのだ。そして、この感覚は、過半数の学校関係者が持っているだろう。多くの人が、元の学校に戻したいこだ。
けれど、「絶対に学校が変わらない」とは思わない。きっと、少しずつ変わっていくのだ。薄皮を1枚ずつ剥ぐような小さくて部分的な脱皮を繰り返して。
それが少しでも早まるように、少しでも貢献してできるように。
それが私の志である。