『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

そこじゃないでしょう?

例え話です。

あるお寿司屋さんで、多くのお客が腹痛を訴えたとします。

「最近の客は、胃腸が弱いな!」

「お皿がきれいに洗われていなかったんじゃないの?」

「店内をきれいに掃除しよう」

「これからも腹痛の客が腹痛を訴えるかもしれないから、トイレの数を増やそう!」

いやいや、そこじゃないでしょう。ネタの鮮度や調理器具の洗浄を問題視するならともかく、そんなことしても、根本的な解決とは言えません。

そしてね、本当に気付いていないの?あなたの手にはウンコが付いているよ!そんな手で寿司を握ったら、食中毒になって当たり前じゃないか!まずはちゃんと手を洗いましょうよ。

「いやいや、高橋さん。それはあなたのやり方でしょう。全ての人があなたのようにきれいに手を洗いたいわけじゃないんだから。自分のやり方を押し付けちゃダメだよ」

はい、分かりました。。。って言っていいのかな。だって、手にウンコ付いてるんだよ?食中毒が起きて当たり前だよね。そのままでいいの?

 

例え話です。

あるレストランで、料理を残すお客が多く、客足もどんどん減っているとします。

「最近の客は、もったいないっていう意識がないんだな」

「全部食べた客には、値引きしましょうか」

「店員の制服をオシャレにしてみましょう」

「店の情報をSNSで発信してみましょう」

いやいや、そこじゃないでしょう。接客態度や料金の見直しならともかく、そんなことしても、根本的な解決とは言えません。

そしてね、本当に気付いていないの?この店の料理はクソ不味いですよ!こんな料理を出していたら、食べてもらえなくて当たり前じゃないか!まずはちゃんと食べてもらえる料理を出しましょうよ!

「いやいや、高橋さん。それはあなたのやり方でしょう。全ての人があなたのように美味しい料理を作りたくて料理人になったわけじゃないんだから。あなたにはむしろ、料理の質を下げてもらいたい。周囲とのバランスを考えてもらわなきゃ、他の店が困るんだよ」

はい、分かりました。。。って言っていいのかな。私だって、手を抜いて生き残っていけるような余裕はないよ?

 

 

それでも、周囲との折り合いをつけていかない限り、私は生きてはいけないのだ。

私だって、食中毒を発生させているし、私の料理を不味いと感じている人がいるんだから。

「そこじゃないでしょう?」と言いたい気持ちを抑え、しかめっ面でコソコソと生きていくのである。