自分の無能さに気付いていない頃、すなわち若い頃は、よく怒りで他者を断罪していた。恥ずかしい限りだ。
今は、自分の無能さが分かってきた。私に人を怒る資格があるだろうか。そう考えると、怒りの矛先が自分に向くことが増える。
それでも時々、どうしようもなく怒りが沸く。
ただ、同時に悲しさや寂しさも込み上げる。
私は怒りたくなどない。怒りの資格なんぞ要らない。私はただ、幸せに生きたいだけなのだ。それなのに、幸せを守るためには、時には怒らざるを得ない。
そんな自分の愚かさが恨めしい。自分の未熟さが恥ずかしい。