目立った行動を取る子に対して
「あの子は、構って欲しいんだよね。」
と評する声をよく聞く。教員の気を引きたいから、教員の働きかけを期待しているから、大声を出したり、立ち歩いたり、トラブルを起こしたりするのだ。そういう意味合いだろう。
果たして、本当にそうなのだろうか。
私の目にはそうは映らない。
子供の行動を、対教員という一面だけから見ると、その子の抱えている苦しさを見誤るように感じている。
その子は、教員とだけではなく、多様な関わりの中で生きているのだから、「教員に構って欲しい」という動機だけで行動が決まるのは不自然だろう。
問題の根本は、子供たちの多様な関わりを忘れ、むしろ関わることを阻害してしまっている、我々の在り方にあるのではないだろうか。子供たちの要求が、何でもかんでも教員に向けられている、と知らず知らずのうちに思ってしまっていないだろうか。それではいけないのだと、私は強く訴えたい。