『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

福島の子供達

昨日の新聞に「あなたの思う福島はどんな福島ですか?」という広告が載っていました。その

未来を向かう、こどもたちがいます。

あなたの思う福島はどんな福島ですか?

の部分を見て、私のクラスのことをちょっと書きたくなりました。

 

私のクラスはこんなクラスです。

クラスの目標は「日本一のクラス」。日本一ってものすごく抽象的ですが、でも、時間をかけてみんなでそのイメージを具体化してきました。
それは、「担任に頼らずに、自分たちで学ぶ」ということ。「先生のおかげで成長した」ではなく「みんなで力を合わせて成長した」と言える。それが、今のクラスの子供達と作ってきた日本一のイメージです。


私は『学び合い』ですから、授業中は基本的に喋りません。単元の最初には語るべきことは語りますが、でも、それも3分以内に収めるよう努めています。その後の学習は、子供達が進めます。時には相談しながら、時には一人でじっくりと考えながら、一生懸命学んでいます。テストの結果は守秘義務が絡むので書けませんが、でも、ちゃんと頑張ったな!!と言える結果が出ていると思います。体力テストの結果も、一昨年昨年よりも目に見えて向上しています。そして、このクラスは「日本一書く」も目指しています。国語・社会・算数・理科の各教科で、単元で学んだことをまとめる「学習レポート」を提出することになっています。毎単元書きます。その中身も、胸を張れるものです。

また、今年度の途中に子供達から「もう、学級に係とか当番とか要りません」と言われ、当番活動や会社活動をやめました。気づいた子が電気を点け、黒板を消し、日付を書き直し、プリントを配付し、楽しそうなことは誘い合ってやって・・・、そうやって生活しています。自立してるでしょう?
そして、このクラスには時間割も必要ありません。時数計算の関係で時々しかできないのですが、「どの教科をやっても良い一日」というのが、このクラスが最も落ち着いてしっとりと学習します。自分が何をすべきかをちゃんと自分達で考えられるのです。一人じゃ無理だけれど、でも、仲間がいればできるのです。

実際に見てもらわないと分かりにくいでしょうね。でも、近々、学芸大の岩瀬さん・渡辺さんによる参観レポートがある雑誌に掲載されれる予定です。私が言うのもなんですが、とても素晴らしいレポートですので、どうぞお楽しみに。それを読んでいただけると、私のクラスの様子がもっとイメージしていただけるかも。というか、私よりもお二人の方が的確に言語化してくださっています。

 

福島の子供ですから、「水やゴミが溜まる所は放射線量が高いと知っていて、ちゃんと避ける」とか「津波が来たらどこに逃げるか決まっている」とか、そういう「震災前との違い」はあります。でも、同じように元気です。私のクラスは福島の一般的なクラスとはちょっと様相が異なるかもしれませんが、でも、私も子供達もどこにでもいる普通の人間です。だから、私が「福島の子供達は元気ですよ!」と言っても許してもらえると思います。

もちろん、個々の悩みはあります。苦しさもあります。私が知る範囲でも、双葉郡南相馬市など原発事故の影響が大きい地域の方は複雑な事情が絡みます。私が軽々しく言葉にできないことも多々あります。これを読んで「分かったようなことを言うな!」とお怒りになる方がいるかもしれません。

でも、少なくとも私の目の前の子供達は、負けてません。今のクラスだけじゃなく、前のクラスも、その前のクラスも。

Nothing beats FUKUSHIMA, does it?


福島の子供達は、ちゃんと未来に向けて、しっかりと成長していますよ。

そう胸を張って言えるクラスを作ることが、私の仕事です。