『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

先見の不明

ある種の覚悟を決めて書く。 私は、今年、校内のあることについて2点「これではダメだ。こうすべきだ」ということを主張してきた。しかし、周囲は理解不能だったと思う。 「いやいや、高橋さん、そんなわけないでしょう。プラスになることはあっても、マイナ…

原稿を書くための下書き的な殴り書き

普段の授業に四苦八苦していた先生が、ネットで情報を集め、本を読み、教材研究をして授業をする。発問も練った。板書もきれいに書けた。子供達はたくさん発表したし、「楽しかった」と言ってくれた。テストの点数も上がった。仕事が楽しくなってきた。先生…

本当の姿は普段の姿

小学館から著書を出してもらっているので書きにくいのだけれど。ドラえもんが嫌いだ。 詳しく言うと、ドラえもんのジャイアンが嫌いだ。 もっと詳しく言うと、映画のドラえもんのジャイアンが嫌いだ。 できるだけ正確に言うと、映画のドラえもんのジャイアン…

無自覚

学級を荒らしてしまう担任も、 学校を荒らしてしまう管理職も、 自分の立ち振る舞いが荒れの原因になっていることには無自覚なのだろう。 だから私も、自分が無自覚なまま荒らしていないか、時々立ち止まって考えるようにしている。すると、改めるべき点が次…

「先生には言わないで」

ずいぶん昔の話だから、書いてしまおう。 若い時、めちゃ学級経営が上手い先輩と一緒に働いたことがある。授業中は規律がありつつ発言も活発、行事も盛り上がっていて、何でもクラス全体で協力して活動しているように見えた。 私だけでなく、他の同僚からも…

テスト分布表と「かわいそう」

私の実践で特に批判が多いものの一つに「テストの点数分布表」がある。 流動型『学び合い』の授業づくり: 時間割まで子どもが決める! (教育単行本) の100ページに載せたものだ。これは、西川先生がTwitterやブログに書かれていたことを元に、私なりに考えて…

『学び合い』と凝集性

『学び合い』と凝集性について「誤解だよなあ」と感じることが多いので、こんなことをTweetしてみました。よかったらご覧ください。 私の『学び合い』による授業では、「みんなができる」は「一人も見捨てないクラス」への第一歩にすぎません。簡単な課題を…

私はそうは思わない、というだけの話

研究授業シーズンなのだろうか。SNS上で、研究授業についての発言を多く見かける。その中に「私はそうは思わないんだけどなー」という話を二つ見つけたので、自分の考えを整理しておきたい。その二つとは、こんなものだ。 研究授業だからといって、特別な授…

書けない?

ブログに書こうとして書ききれないテーマがあって、更新が止まっている。どうしても書きたい。が、どうにも書ききれない。 ああ、そうか。これ、本にしなきゃいけないやっだ。ということで、書けずにいる原稿に手をつける時がきたのだと思います。藤原さん、…

自分の輪郭を意識する

今朝は「みん職」さんのご依頼により、『学び合い』について、クローズドな場でお話をさせていただいた。オンラインゼミというのかな。非常に楽しかったけれど、こういう場ではどうしても喋り過ぎてしまう。もう少し余白のある話をする方が、聞きやすい方が…

ならば

明日は、朝から『学び合い』に関するセミナーでお話をする。杉山さんからのご依頼だ。 『学び合い』での授業に苦労している人がいることは、分かっている。そういう人を指して 「『学び合い』はダメなんだ。すぐにやめたほうがいい!」 と言う声が上がる。も…

無理なものは無理だ

こういう変なTweetに反応があるから、よくわからない。 ちょくちょく「個別最適化」という言葉への嫌悪感を書いていますが、もっと嫌いな言葉があります。それは、「一人一人に寄り添う」です。こういう「実現不可能なのに、正しそうな顔をしてのさばってい…

「書かせようとしない」ということ

Twitterにも書いたとおり、振り返りジャーナルが楽しい。 振り返りジャーナルがめちゃ楽しい。毎日、3ページとか7ページとか10ページとか書く子がいる。楽しくなくちゃこんなに書けないよね。どんどん量が質に変わっていくのも楽しい。2年生ってすごいなー。…

2年生でも

2年生での『学び合い』はやはり楽しい。 年齢的に理性より衝動が勝っている子が多いから、良い面でも悪い面でも、振り幅が大きい。そして、悪い面と言っても、それは大人の都合であって、基本的には子供と一緒に面白がったり楽しんだりすればいいことが、ほ…

私に何ができたのだろう

直進安定性の高い車は、電子制御なんてなくてもハンドルに軽く手を添えていれば、真っ直ぐ走れてしまう。 一方、電子制御でレーンキープする車の中にも、制御が悪いのか直進安定性が悪いのかは分からないが、フラフラと細かくハンドルが揺すられて不快なもの…

怒りの資格

自分の無能さに気付いていない頃、すなわち若い頃は、よく怒りで他者を断罪していた。恥ずかしい限りだ。 今は、自分の無能さが分かってきた。私に人を怒る資格があるだろうか。そう考えると、怒りの矛先が自分に向くことが増える。 それでも時々、どうしよ…

理解できるが、納得してもらえない

『学び合い』の理論に出会って良かった点の一つに、「ちゃんと理由が分かるようになった」ということがある。学校には、私から見ると 「いや、それはダメでしょう」 と言いたくなるような指導がちょくちょく蔓延っている。以前は感覚的に「ダメ」と思うだけ…

『学び合い』的な音読

先日、国語の時間に、いわゆる「一文交代読み」を行った。その姿が、実に『学び合い』だなあと思った。子供たちの中には、当たり前だけれど音読の苦手な子もいる。しかも、新しい単元に入って初めての音読である。つっかかってしまう子がいて当然だ。でも、…

すぐに忘れる

小学校は、学級担任と担任以外とでは、全く別の仕事だと思っている。私は少しだけ担任を離れた時期(教務主任で理科専科)があるのだが、その時に強く感じた。 学級担任は大変だ。教務主任の仕事は、質的に“難しい”ものも多かったけれど、量としては、人間の…

正解が正しいとは限らないのだ。

今の私を見ていただければ想像が着くだろうけれど、私は本当に駄目な初任者だった。朝から子供と遊び、放課後は部活の指導。授業は、試行錯誤と言うより行き当たりばったり。学級経営もグダグダ。周囲にも迷惑をかけてばかり。酷い奴だった。あの時の5年2組…

10月のセミナー

24日の午前中、越後『学び合い』の会で使用するスライドが一応完成しました。国語科「読むこと」の実践について話します。単元を通して発問なし、板書三行、単元進行表もなし。でも、モリモリ読む。まだ、本にも雑誌にも書いていない実践です。削れる物はま…

自慢

勤務地は二期制。5月下旬に学校が再開し、金曜日で1学期が終わった。 7月には「密を避けるため」と言い訳をして、3日連続の研究授業を行った。本心は、自己満足のため。楽しかったし、期待通り、子供たちの動きには磨きがかかった。 その後も、クラスは育っ…

2年生の『学び合い』

私は高学年を担任することが多い。教員生活21年目だが、そのうち8年間は6年生担任だ。 昨年は6年生担任だったが、今年は2年生担任。どの学年でも『学び合い』で起きることは、基本的には変わらない。『学び合い』は人間の「学び合いたい」という衝動を利用…

ポジティブな話もしたい

Twitterは、ネガティブな話の方が反響が大きめ。バズったというほどじゃないけれど。 今の学校は、若者が未熟であることを許してもらえなくなった。そして、成長を待ってもらえなくなった。心優しい周囲の人々も、若者に卒なくこなすことを促す。その優しさ…

卒なくこなす

もし私が20歳若く、2020年の学校に初任者として赴任したら、どんな風に仕事をしただろうか。そんなことをふと考えた。今でも大人になりきれない私だが、若い頃は更にひどかった。上の言うことを素直に聞く気がなかった。よく怒られた。でも、それが許される…

自己責任と最適化

この生き方を、この人生を自分で選んだんだから、自分の責任だ。 そういう自己責任論的な言い方を散見するけれど、本当にそうなのかな。選べるほどの選択肢が与えられた人生を、どれだけの人が送れているのかな。選択したにしても、「これしか選びようがなか…

ぽくなくなっている!?

今日、学年通信を作っていた。先週行った遠足の写真を載せようと、画像ファイルを開いて驚いた。集合写真に写っている俺、全然、教員っぽくないな…。 あまりにも教員らしさがなく、怒られるまくった初任校時代。その反省から、2校目からはできるだけ教員らし…

権利と義務

私は、労働者としての権利を声高に主張する。時間外の仕事を頼まれたら、 「勤務時間はどうなっているんですか」 なんて質問を頻繁にする。 「それは職務命令ですか?だとしたら、法令違反ですよ」 なんて言ったこともある。 私が権利を主張するのは、そこを…

生きづらさ

子供たちを見ていると、ある種の生きづらさを抱えている子が見える。 みんなと仲良くしているのに、なぜだか浮いてしまう。 楽しそうに過ごしているのに、どことなく苦ししうでもある。 親しくしているけれど、知らぬ間に人を傷付けている。 まあ、多かれ少…

違い

度々聞く言葉。 美味しい魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えるべきだ。 勉強を教えるのではなく、学び方を教えるのが大切だ、という意味で使われることが多いかな。 なるほど!と思っていたのだが、考えてみると、私は魚の釣り方も教えたくない。できる…